...彼は彼女が火鉢に突きさしておいた裁縫用の鏝(こて)を手にとるや...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魔性の女」
...なおも鏝を振り上げて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魔性の女」
...私は死んでも私の魂はあなたの心の中に生きています」「何を云いやがるんだ」二度目に打ち下した鏝の下で...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魔性の女」
...物識り顔からそういう謬見(びゅうけん)をこそぎおとすにはよっぽど鏝でごしごしやらなければならない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...鏝(こて)の突き刺してある火鉢の中を覗いてみても...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...鏝(こて)をあてたやうに縮み...
田畑修一郎 「南方」
...それが下手な鏝(こて)細工みたいに...
辻村伊助 「登山の朝」
...鏝(こて)で勢いよくきゅうとなでて...
寺田寅彦 「二科狂想行進曲」
...鏝でしたウェーブはのび易いが...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...熱い鏝の端が思わず頸(くび)に触って...
徳田秋声 「仮装人物」
...婦女の頭髪は焼鏝(やきごて)をもて殊更(ことさら)に縮(ちぢら)さざる限り...
永井荷風 「浮世絵の鑑賞」
...鏝(こて)でなぐったのよ……厭になってしまう……」飛びついて来て...
林芙美子 「新版 放浪記」
...部屋の中には折れた鏝が散乱していた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...鏝焼けのした、まつかな髪を振り乱して、垢染みたポプリンのワンピースを何時も着てゐたが、大柄で肥つてゐたので、洋服なぞは皮膚の一部のやうに見えた...
林芙美子 「瀑布」
...焼(や)き鏝(ごて)を当てて上へ黒い焦(こ)がした模様を附けてお客の前へ出します...
村井弦斎 「食道楽」
...つねろうと焼鏝(やきごて)をあてようと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...鏝(こて)を丁寧に当てること...
柳宗悦 「樺細工の道」
...鏝(こて)を当てると直(す)ぐ手で上へ差櫛(さしぐし)で止めて...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
便利!手書き漢字入力検索