...不快な心もちを鎮めるために...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...はじめは医者も私の患部の苦痛を鎮める為に...
太宰治 「東京八景」
...つとめて彼の心を取り鎮めるように仕向けなければならないと思った...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...気を鎮めるようになだめかけたが...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...じっと精神(こころ)を鎮めるこなしよろしくあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...騒動を鎮めるための軍用金として借受けた三万両の金がありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...囁(ささや)き合って居るのも煮えこぼれる騒ぎを鎮める役には立ちません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...気を鎮めるのぢや...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...疫病を鎮める目的で神祇官の行つた神事...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...こんな心を鎮める位ひのことは何でもない気がした...
牧野信一 「鏡地獄」
...「ドリヤンとリリーとラツキーが僕達の所有になつて――そして騎手が三人……」「それではね――」堀口が疾る胸を強いて圧し鎮めるかのやうな落着いた見得を切つて口を開いた...
牧野信一 「南風譜」
...怒を鎮める最上の手段は時であるといわれるであろう...
三木清 「人生論ノート」
...或意味で神経を鎮める上にも...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...又自分の恋慕の情をも鎮めるやうな説明を付けただらう...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...己はこの杖に掛けて取り鎮める...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...それを鎮めるには一種の頓服しかなく...
山本周五郎 「追いついた夢」
...どっちにしても相手は大きいぞ……と逸(はや)る心を押し鎮めるべく敷島を一本啣(くわ)えながら公園の中にある自働電話に駈け込んで...
夢野久作 「暗黒公使」
...焔を鎮める小仏に似て見える...
横光利一 「夜の靴」
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