...狂気のやうな娘をとり鎮めるより外に...
芥川龍之介 「奉教人の死」
...そんな破滅になってしまったのがあまりに理不尽であるように思えてどうしたらこの耐えがたい胸を鎮めることが出来るかと思った...
近松秋江 「霜凍る宵」
...つとめて彼の心を取り鎮めるように仕向けなければならないと思った...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...誤報だと群衆を鎮めるホームズの声がした...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...「せっかくながら狼藉を取鎮めるは拙者共の役目...
中里介山 「大菩薩峠」
...宿役の連中が取鎮めるであろうから自分たちが手を下すまでもあるまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...騒動を鎮めるための軍用金として借受けた三万両の金がありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを鎮めるという名の下に...
中島敦 「妖氛録」
...気を鎮めるのぢや...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...成吉思汗(ジンギスカン)(愉快そうに)太陽汗(タヤンカン)! (虎を鎮める)武将達の間を昂奮してのそのそ歩き廻っていた虎は...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...「ドリヤンとリリーとラツキーが僕達の所有になつて――そして騎手が三人……」「それではね――」堀口が疾る胸を強いて圧し鎮めるかのやうな落着いた見得を切つて口を開いた...
牧野信一 「南風譜」
...そして我々がそれの厳密正確な形式を見出すに至るまでは我々のうちで他の意味に変るイデーの激動を鎮めるためにのみ書くようにせねばならぬ」...
三木清 「書物の倫理」
...己はこの杖に掛けて取り鎮める...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ついに大事にいたらずして鎮めることができた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...どうしても鎮めることができなかった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...どっちにしても相手は大きいぞ……と逸(はや)る心を押し鎮めるべく敷島を一本啣(くわ)えながら公園の中にある自働電話に駈け込んで...
夢野久作 「暗黒公使」
...焔を鎮める小仏に似て見える...
横光利一 「夜の靴」
...ビレラはそれを鎮めるのに苦心していた...
和辻哲郎 「鎖国」
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