...頑強な咳を鎮めようとして...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...突然フランシスは慄(ふる)える声を押鎮めながらつぶやいた...
有島武郎 「クララの出家」
...独り押鎮めて制したこの人...
泉鏡花 「悪獣篇」
...君は冗談を云ってるのだろう」「なにが冗談なものですか」と町子は彼女を鎮めようとする一夕刊売りの少女千代子を押しのけて噛みつかんばかりの顔を突きだした...
海野十三 「深夜の市長」
...――「どうぞお気を鎮めて下さい...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...ゴミだ! 僕らにどう対処しろと! 心臓に杭を打たねば墓に鎮められぬ歩く死体なんぞ! 愚かしいにもほどがある...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...胸の塵をばよっく鎮めよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...御身よそれをお鎮め下さい...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...成吉思汗(ジンギスカン)(愉快そうに)太陽汗(タヤンカン)! (虎を鎮める)武将達の間を昂奮してのそのそ歩き廻っていた虎は...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...両軍鳴りを鎮めて見物し竜ついに負けたてふ一節があって...
南方熊楠 「十二支考」
...それを鎮めるどころか...
宮本百合子 「「インガ」」
...葉擦れの音と潤いのある土の香りに胸から飛び出しそうな心臓の鼓動を鎮め様と努めた...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...どうぞして気を鎮めたいものだと思って欲しくもない枝豆をポチポチ食べながら今度の病気の原因を話し合ったりした...
宮本百合子 「悲しめる心」
...或意味で神経を鎮める上にも...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あれが胸のおそろしい闘を鎮めて遣れ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...土地を鎮める手段として...
横光利一 「旅愁」
...瞬間自分を取り鎮めようとする多忙な眼の光りで笑い出した...
横光利一 「旅愁」
...民心を鎮め給わぬか」と...
吉川英治 「三国志」
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