...内実は飽(あ)くまでも鎖攘主義(さじょうしゅぎ)にして...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...左(さ)ればとて勤王家の挙動(きどう)を見れば、幕府に較(くら)べてお釣りの出る程の鎖国攘夷、固(もと)よりコンな連中に加勢しようと思いも寄らず、唯(ただ)ジッと中立独立と説を極(き)めて居ると、今度の新政府は開国に豹変(ひょうへん)した様子で立派な命令は出たけれども、開国の名義中、鎖攘タップリ、何が何やら少しも信ずるに足らず、東西南北何(いず)れを見ても共に語るべき人は一人もなし、唯独(ただひと)りで身に叶う丈(だ)けの事を勤めて開国一偏、西洋文明の一天(〔点〕)張りでリキンで居る内に、政府の開国論が次第々々に真成(ほんとう)のものになって来て、一切(いっさい)万事改進ならざるはなし、所謂(いわゆる)文明駸々乎(しんしんこ)として進歩するの世の中になったこそ実に有(あ)り難(がた)い仕合(しあわ)せで、実に不思議な事で、云(い)わば私の大願も成就したようなものだから、最早(もは)や一点の不平は云われない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...仮令(たと)い開国と触出(ふれだ)してもその内実は鎖攘の根性...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...鎖攘論は幕府に較べて一段も二段も劇(はげ)しいから...
福澤諭吉 「福翁自伝」
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