...鎌首(かまくび)をもたげながら...
芥川龍之介 「蛙」
...まざまざとした煩悩(ぼんのう)が勃然(ぼつぜん)としてその歯がみした物すごい鎌首(かまくび)をきっともたげるのだった...
有島武郎 「或る女」
...砂の中から鎌首を擡(もた)げて...
泉鏡花 「絵本の春」
...鎌首を覗かせる様に...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...あの蛇がいて鎌首をもったてながら針のような赤い舌を出していた...
田中貢太郎 「春心」
...「泊ってもいいですと? だがあなたは――怖くはないですかね?」「何がです?」とヴェリチャーニノフは急に鎌首をもたげた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...「お休みなさい」蛇の持ち上げた鎌首を撫でると...
中里介山 「大菩薩峠」
...鎌首をもたげたままじっと睨むようにしている...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...彼らは蛇のごとく鎌首(かまくび)を持ち上げて待構えている...
夏目漱石 「野分」
...胴のない鎌首(かまくび)だから...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...臍(へそ)の上へ鎌首(かまくび)をヒヨイともたげて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鎌首(かまくび)をもたげてそつと見廻すと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...毒蛇が鎌首を投げた...
葉山嘉樹 「浚渫船」
...百の鎌首をもたげました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...鎌首をもたげ、鎌状の毒牙(どくが)がムーアの震える手に忍び寄った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...拇指(おやゆび)が蛇の鎌首(かまくび)のように突っ立つ...
本庄陸男 「石狩川」
...それらは鬼が笑う来巳の年の新年号に「蛇の話」として出すから読者諸君は竜の眼を瞼(みは)り蛇の鎌首を立て竢(ま)ちたまえというのみ...
南方熊楠 「十二支考」
...おとなの腕ほどもある鎌首(かまくび)をあげ...
山本周五郎 「青べか物語」
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