...鍬形うつたる兜の緒をしめ...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...緋縅(ひをどし)の鎧や鍬形(くはがた)の兜(かぶと)は成人の趣味にかなつた者ではない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...緋縅(ひおどし)の鎧(よろい)や鍬形(くわがた)の兜(かぶと)は成人の趣味にかなった者ではない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...そのやせきった細首に鍬形(くわがた)にした両手をかけて...
有島武郎 「或る女」
...怨靈(をんりやう)の鍬形(くはがた)の差覗(さしのぞ)いては消(き)えるやうな電光(いなびかり)が山(やま)の端(は)に空(くう)を切(き)つた...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...『かなぶん、よろひ虫、鍬形虫、其の他の甲虫の幼虫も、もつと強い型でほぼ同様な状態を抜ける...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...白糸縅(しらいとおどし)の鎧(よろい)に鍬形打(くわがたうち)たる兜(かぶと)を戴(いただ)き...
関根黙庵 「枯尾花」
...楠公の甲の鍬形(くわがた)と鍬形との間にある前立(まえだて)の剣が...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...神梛木(かなぎ)村に鍬形惣助(くわがたそうすけ)という庄屋がいた...
太宰治 「ロマネスク」
...その事件のお蔭で鍬形太郎の名前が村のひとたちのあいだに少しひろまった...
太宰治 「ロマネスク」
...殿御の武者振は黄金の鍬形...
直木三十五 「南国太平記」
...続いて漫画略筆の名手鍬形斎(くわがたけいさい)(文政七年歿)を逝(ゆ)かしめ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...いずれも市井(しせい)の特色を描出(えがきいだ)して興趣津々(しん/\)たるが中に鍬形斎(くわがたけいさい)が祭礼の図に...
永井荷風 「夕立」
...るいといふ娘は鍬形家の小間使ひであつた...
牧野信一 「湖の夢」
...わたしは鍬形の家やるいのことなどを訊いて見たが一向あたりもつかなかつた...
牧野信一 「湖の夢」
...近頃鍬形斎(くわがたけいさい)の略画を見るにその幾何学的の直線を利用した者がいくらもある...
正岡子規 「病牀六尺」
...竜頭(りゅうず)と金鍬形(きんくわがた)の付いた兜(かぶと)をかぶって...
山本周五郎 「似而非物語」
...彼は緋縅(ひおどし)の大鎧(おおよろい)も衣(き)ておらず金鍬形(きんくわがた)の兜(かぶと)もかぶっていない...
山本周五郎 「似而非物語」
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