...それから残ったところを鍋墨(なべずみ)か煤(すす)かでもって...
海野十三 「骸骨館」
...その上に白粉や鍋墨を塗るんだね」「そうさ...
海野十三 「骸骨館」
...僕たちのからだの鍋墨のついている部分は黒い壁といっしょにとけあって...
海野十三 「骸骨館」
...煤(すす)と鍋墨(なべずみ)...
海野十三 「骸骨館」
...おどけ者の妹は鍋墨(なべずみ)で父にそっくりの口髭(くちひげ)など描いて出かけ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...しかしこの鍋墨(なべすみ)のようなこんな汚い色の中にそんな美人があろうかとは...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...両掌(て)に塗っておいた鍋墨を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...娘たちが顔に鍋墨をなすってたどんのおばけのようにするんですって...
久生十蘭 「だいこん」
...まさかそうも出来ないし」芋虫が顔に鍋墨をなすったところなんか...
久生十蘭 「だいこん」
...「鍋墨なんかより靴墨のほうが文化的だよ...
久生十蘭 「だいこん」
...外国人通行の道筋の町家の婦女子は鍋墨にて顔を汚し...
久生十蘭 「だいこん」
...自信のある娘っ子どもがみな顔に鍋墨を塗って田舎へ逃げだすという...
久生十蘭 「だいこん」
...日本のモースーメさんが〈鍋墨を顔に塗って田舎へ逃げだしたという日本始まって以来の茶番(ファルス)〉にはあたしも少々腹をたてている...
久生十蘭 「だいこん」
...鍋墨でも付いたのか...
山本周五郎 「あだこ」
...有名な窃盗犯で鍋墨(なべずみ)の雁八という……」「ウムウム...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...只今の鍋墨雁八の口を(むし)りに参りました訳で御座いましたが...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...涙をボロボロ流しておったようで御座いますが……つまり今度、巡礼お花に殺されました丹波小僧と、鍋墨の雁八とは、ズット以前に石見の山奥で、藤六の盃を貰うた兄弟分で御座いましたそうで……しかも雁八が聞いた噂によりますと、丹波小僧というのは藤六の甥どころではない...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...鍋墨の雁八とも別れてから後(のち)...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
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