...それと同時に築地の立教學校の分校である英語專修學校(神田錦町)といふのに入學して自分のおくれてゐた英語の力を急増することに努めました...
石川三四郎 「浪」
...協同親和会は四月二日三日の両日にわたって神田錦町の松本亭に臨時大会を開き...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...三十六春三郎は或日貸家札を眺めて神田錦町の裏通に立つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...翌月の一日春三郎は遂に錦町の家へ移つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...錦町に移つてから轉宅の事をお霜婆さんに報ずる序に...
高濱虚子 「續俳諧師」
...神田(かんだ)の錦町(にしきちょう)で...
田山花袋 「少女病」
...お茶の水から外濠線(そとぼりせん)に乗り換えて錦町三丁目の角(かど)まで来ておりると...
田山花袋 「少女病」
...新声社は即(すなわち)いまの新潮社が前名にて当時は神田錦町(かんだにしきちょう)区役所の横手にささやかなる店をかまへゐたり...
永井荷風 「書かでもの記」
...わたくしたちは神田錦町(かんだにしきちょう)の英語学校へ通った時...
永井荷風 「十六、七のころ」
...初は神田錦町の神田警察署の側に店がありました...
永井壮吉 「出版屋惣まくり」
...その実は琉球屋敷の手すきに錦町(にしきちょう)辺の高等下宿へもかせぎに行くといふ事なりしが...
永井荷風 「桑中喜語」
...私は錦町からの帰途桜田御門(さくらだごもん)の方へ廻ったり九段(くだん)の方へ出たりいろいろ遠廻りをして目新しい町を通って見るのが面白くてならなかった...
永井荷風 「日和下駄」
...錦町(にしきちょう)へ曲り込んで二ツ目の横町の角まで参った時...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私は家(うち)が恋しくなった……三十一私は翌日早速錦町(にしきちょう)の某私立法律学校へ入学の手続を済ませて...
二葉亭四迷 「平凡」
...一年間神田錦町の小さな石版屋で石版印刷の技術を習得した...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...予神田錦町で鈴木万次郎氏の舅(しゅうと)の家に下宿し...
南方熊楠 「十二支考」
...文吉は錦町(にしきちょう)の方角へ駆け出した...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...大きな肚で商(あきな)いをしているのだ」「わかってます」「どう分ってる」「――町を見ますと綾町、絹町、錦町などには、大きな織屋(はたや)がありますし、高台には、呂宋屋のお城みたいな別室があるし、浜には、納屋衆(なやしゅう)というお大尽(だいじん)のやしきや蔵がならんでいます...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索