...その観察の鋭敏なることは驚くばかりで...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...鋭敏なる神経を想察せしむ...
芥川龍之介 「上海游記」
...そういう見分けには人一倍鋭敏な観察力を持っている葉子にすら見当がつかなかった...
有島武郎 「或る女」
...そして鋭敏な処女の感情の動揺に周到な注意を払つて書いてある点など殊にうれしく読まれた...
伊藤野枝 「寄贈書籍紹介」
...己れの疵瑕(しか)を感ずるに余りに鋭敏な作者は...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...彼の如き明晰にして鋭敏なる頭脳の所有者には...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...極端に鋭敏なエア・マンの精神作用は...
大庭武年 「旅客機事件」
...そこでブラウンの頭にはある新らしい鋭敏な考えが忍びやかにひろがった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...全巻を通じて流れている美しい時間的律動とその調節の上に現われたこの監督の鋭敏な肌理(きめ)の細かい感覚である...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...鋭敏な附加能力といったようなものが現われるのですから始末が悪い...
中里介山 「大菩薩峠」
...鋭敏な感応性に対して払う租税である...
夏目漱石 「それから」
...なんと惨(みじ)めなやつだ! ――僕には――僕には思いきって言えなかったんだ!僕たちは彼女を生きながら墓のなかへ入れてしまったのだ! 僕の感覚が鋭敏なことは前に言ったろう?いまこそ言うが...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...十中の九までは鋭敏な人よりも...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...鋭敏な弁護士は感づくのにさして時間がかからず...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...よほど鋭敏な特別の判断がいるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...鳥類の不安の感じはかえって人間よりはずっと鋭敏なのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...全国的に鋭敏な爆薬取引網を作って行く...
夢野久作 「爆弾太平記」
...感覚の特殊に鋭敏な高田としても確証の仕様もない...
横光利一 「微笑」
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