例文・使い方一覧でみる「鋭敏さ」の意味
スポンサーリンク...唯どう考えても偶然としか思えないのは、この粗野な断片の一つのもとに、一羽の蝶が真に迫って彫ってあって、その透き通るような翼を持った快活な愛らしさ、鋭敏さ、美しさは、まさに飛躍せんとする抑え難き本能に顫えているようであった... 
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...右眼の視力が急に異常な鋭敏さを増加した...
海野十三 「赤外線男」
...そういう攻撃を受けた場合にその危険を免れるためには感覚と運動の異常な鋭敏さを必要とするであろう...
寺田寅彦 「柿の種」
...それを念入りに調節して器械としての鋭敏さを維持する事はそういうあたまのない女中などには到底望み難い仕事である...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...病的なほどの鋭敏さを持っているのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...その鋭敏さは、むしろ病的な位に「何か」をつけ加へて大きく考へてゐるらしい樣子でもある...
林芙美子 「就職」
...その丸っこい体型が油断のならない鋭敏さを語っている男爵が言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...生き馬の眼を引き抜く鋭敏さと...
火野葦平 「花と龍」
...私には理解出來ない鋭敏さで...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...彼は自分の感覚の鋭敏さは...
北條民雄 「間木老人」
...そんなこと私はいくつも覚えているのですもの」微笑をしながら言っている夫人の神経の鋭敏さに驚きながら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...鳥には野獣のような嗅覚（きゅうかく）の鋭敏さはないらしい...
柳田国男 「年中行事覚書」
...一歩一歩と正しい時間と空間の観念……正気に導いて行くだけの鋭敏さを持った頭でなくちゃならぬ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...殆どその良心の鋭敏さ――純潔無垢な恋の発露と一致せねばならぬ位に切り詰められております...
夢野久作 「鼻の表現」
...只相手の神経の鋭敏さ...
夢野久作 「鼻の表現」
...大勢の小屋衆の中で揉まれてきた鋭敏さだろうか...
吉川英治 「私本太平記」
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