...斧よりも鋭利なる一笑を用い...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...思いきり鋭利なメスで手ぎわよく切り取ってしまったらさぞさっぱりするだろうと思っていた腰部の鈍痛も...
有島武郎 「或る女」
...臆病な若い醫者が初めて鋭利な外科刀(メス)を持つた時のやうな心持で極めて熱心に取り扱つてゐた...
石川啄木 「葉書」
...なか/\達者で鋭利な記者的才能があるのに敬服してゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それでゐて切味の非常に鋭利なものであつた...
田山花袋 「歸國」
...その作者が最も鋭利な観察と分析と総合の能力をもっていない限り...
寺田寅彦 「科学と文学」
...まづ先きに雷霆の威のヂュウスの子サルペードーンを追ふべきか?或はリキエー郷軍の夥多の命を奪はんか?されどヂュースの猛き子をその鋭利なる長槍に倒さんことは英豪のオヂュシュウスに許されず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...兇暴の野猪を下して鋭利なるましろき牙を鳴らさしめ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...余はマツカーシーの鋭利なる觀察に依て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...そうしてその鋭利な点はことごとく彼の迂濶な所から生み出されていた...
夏目漱石 「明暗」
...然るに造化は更らに鋭利なる武器を以て...
野中到 「寒中滞岳記」
...死骸の側には鋭利な草苅鎌(くさかりがま)が一梃...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...すくなくとも鋭利な刃物と鈍刀ぐらいの相違がある...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...『長さ約八寸青き柄の鋭利なる短刀心臓を見事に貫き其まゝに残しあり...
村山槐多 「殺人行者」
...先の処が鋭利な三角になっておりまして...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...頗(すこぶ)る鋭利な...
夢野久作 「冗談に殺す」
...秘蔵のマキリ(アイヌが熊狩りに用いる鋭利な短刀)一挺(ちょう)と...
夢野久作 「白菊」
...非常に鋭利なものであったが...
夢野久作 「一足お先に」
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