...そして鋭(するど)い歯(は)をむき出(だ)しながら子家鴨(こあひる)のそばに鼻(はな)を突(つ)っ込(こ)んでみた揚句(あげく)...
ハンス・クリスチャン・アンデルゼン Hans Christian Andersen 菊池寛訳 「醜い家鴨の子」
...顔色がすっかり変り眼が鋭く恐ろしくなる...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...家光は今まで日本中を見つめてゐたやうな鋭い目で籠を見た...
薄田泣菫 「茶話」
...鋭利の槍を揮ひつゝ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ヂオメーデースましぐらに彼に鋭刄投げ飛ばす...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...観察力と鋭い因果分析力の発揮できる場というものは...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「同一事件」
...武田は厳粛であり痛烈であり尖鋭であった...
豊島与志雄 「或る夜の武田麟太郎」
...勘の鋭いように、嗅覚(きゅうかく)もまた鋭敏であった弁信は、それほど好きな琵琶の音をさえ打忘れて、その立ちのぼる異様な臭気に心を取られました...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかも、その静寂の奥に、なお声あり! はるか早川の、早瀬のむせびか、峰々にからむ風の唸りか、はた冴えまさる氷雪のきしり、あるいは樹々の身じろぎ、鳥獣の寝息……いやいやそれよりも、つつましい寒山の静寂、自身のうそぶきとも、ただしは人の心の……何か知らず、鋭い針めいて、しんしん、きんきん、と乱れひらめく、幽(か)そけくも底力ある、あやしい調べが、忍びやかに脳底に刺し徹(とお)る……声やあらぬ雪つむ山の夜半の声時に、風が持てくる、太皷の遠音...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...隙(すき)もなく切り込んで行く名剣士の切尖(きっさき)のような鋭さがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
......
槇村浩 「生ける銃架」
...彼の視線は、冷たく、鋭く、彼女にちらちらと投げつづけられる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...地震の前に起こるきわめて繊細な地殻の変化が地電流に鋭敏に感じるに基づくのかも知れない...
武者金吉 「地震なまず」
...電光の如き鋭い閃光ではなかった...
武者金吉 「地震なまず」
...あんな怖い鋭い時間ないわ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...餘りに儒學の尖鋭なところばかりを學びとつて...
吉川英治 「折々の記」
...朝からずっと、鋭い掛声と、竹刀(しない)、木太刀(きだち)、稽古槍(けいこやり)の響きなどが続いている...
吉川英治 「剣の四君子」
...明智の精鋭級と目されている槍隊の士たちであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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