...それは時によつて非常に鋭く逆立つて皮膚に刺さることが出来る...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...要するに夏目さんは、感覚の鋭敏な人、駄洒落を決して言わぬ人、談話趣味の高級な人、そして上品なウイットの人なのである...
内田魯庵 「温情の裕かな夏目さん」
...その癖鋭い目とがあった...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...神経ばかり鋭敏になるからである...
大隈重信 「運動」
...やがてアカイア水軍のまともに立ちて鋭き矢...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...おのおの鋭く鎗琢け...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼女の眼はいつも冷かな鋭い光りを持っていたが...
豊島与志雄 「蘇生」
...疑問をんだ変に鋭い隆吉の眼付とに...
豊島与志雄 「反抗」
...数百の聴衆は僕よりもいっそう鋭敏なる眼をもって見つつある...
新渡戸稲造 「自警録」
...美しいというのは、どういうのだろう? 彼は、鋭敏な指先で、彼女の頭を、眼を、鼻を、口を、頤(あご)を、肩を、乳房を、全裸体を撫でまわしてみて、彼女の美を意識しようとつとめたことが、幾度あったか知れぬ...
平林初之輔 「二人の盲人」
...そして頭から足まで鋭(するど)い悲嘆にふるへた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...それは鋭かつたが...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ぞろぞろ手法の模倣者が出た位鋭いものを持ってはいたが...
宮本百合子 「新たなプロレタリア文学」
...医師ラヴィックの生活をとおして全面に描き出されている旧いヨーロッパの秩序の崩壊に対するやきつくように鋭い意識とその意識につらぬかれつつそれをもちこたえてゆくダイナミックで強靭な感覚と神経...
宮本百合子 「偽りのない文化を」
...鋭敏でまた愚鈍な...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ひとさし指の爪際が鋭く痛んだ...
山本周五郎 「夕靄の中」
...七年八年の行法は修したかと思われる眼光鋭い大男...
吉川英治 「剣難女難」
...精鋭をもって鳴ったものだ...
吉川英治 「新書太閤記」
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