...時々(ときどき)鋏(はさみ)でチョンチョン枝(えだ)を摘(つ)むことがあるでしょう...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...細長い銀色の鋏(はさみ)で真中(まんなか)からぷつりと二つに切って...
有島武郎 「一房の葡萄」
...車掌に鋏を入れさせた囘數切符を袂に捻じ込むや否や...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...鋏(はさみ)に月を招くやなど...
泉鏡花 「悪獣篇」
...鋏は又動き始めました...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...切符に鋏を入れて貰らって...
谷崎潤一郎 「恐怖」
...私はそういう変形した鋏穴の「標本」を電気局で蒐集して...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...その白布を六七尺の長さに鋏で切った...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...もっとも、手はまた生えてくるものらしいが、それにしても、手を落してゆくくらいなら、初めから、鋏を開いて、マッチの棒だけを捨てればよさそうなものだ...
豊島与志雄 「波多野邸」
...前に見た針や鋏(はさみ)や糸ばかりでなく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「さあこれで好い」と代助は鋏を洋卓の上に置いた...
夏目漱石 「それから」
...この寒さを無理に乗り越して、一日も早く春に入ろうと焦慮(あせ)るような表通の活動を、宗助は今見て来たばかりなので、その鋏の音が、いかにも忙(せわ)しない響となって彼の鼓膜を打った...
夏目漱石 「門」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...小鋏(こばさみ)や...
長谷川時雨 「神田附木店」
...鋏(はさみ)でぷつぷつと細引を切つてしまひたい気がしてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...行く春や葛西の男鋏刀(はさみ)して躑躅を切りぬ居丈ばかりに今を盛りと咲き誇つてゐた躑躅も漸く散つて春も暮れようとする一日...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...自由自在な大蟹の長い鋏だつた...
牧野信一 「淡雪」
...ときどき鋏(はさみ)で肉を切っては猫にやっているのです...
三浦環 「お蝶夫人」
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