...それはすつかり銷沈し切つた彼の心をくわつとさせる程...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...葉子自身が結局自己を銷尽(しょうじん)して倉地の興味から離れつつある事には気づかなかったのだ...
有島武郎 「或る女」
...あたかも籠(かご)の禽(とり)のように意気銷沈していた当時の二葉亭の憂悶不快を紛らす慰藉(いしゃ)となったらしかった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...意気甚(はなは)だ銷沈(しょうちん)していた...
海野十三 「軍用鼠」
...いったい死ぬほどに意気銷沈(いきしょうちん)したものなら首くくりの縄(なわ)を懸けるさえ大儀な気がしそうである...
寺田寅彦 「柿の種」
...さればうき世の雲は晴れつるぎは銷けて...
土井晩翠 「天地有情」
...屈従と決意と一種の雄々しい銷沈(しょうちん)とを示していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一種の正直な意気銷沈(しょうちん)と清い公平とをもって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...其の中の一詩を録すれば、隔水双峰雪未銷...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...寒気を桜木に銷す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...酒を飲んで愁(うれい)を銷(け)さんとすれば愁更に愁う...
中里介山 「大菩薩峠」
...それで佐治君が此の夏を如何に銷したであらうかといふ疑問が起つたので自分は聞いて見た...
長塚節 「教師」
...あの頑固(がんこ)なのが意気銷沈(いきしょうちん)しているところは...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ちよつとしたことにもすつかり意気銷沈して滅入り込んでしまふ...
北条民雄 「人間再建」
...徒らに精神を銷磨(しょうま)して...
森鴎外 「魚玄機」
...詩歌俳諧(はいかい)を銷遣(しょうけん)の具とし...
森鴎外 「渋江抽斎」
...いかにしてか此恨を銷(せう)せむ...
森鴎外 「舞姫」
...気宇凜然(りんぜん)として山河を凌銷(りょうしょう)し...
夢野久作 「狂人は笑う」
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