...私にお辞儀したもうな」ヴァランタンの声は銀鈴(ぎんれい)の如く澄み渡っていた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...さういふ時に耳の近くで蜩の晩涼を告ぐる銀鈴が爽かに響くと...
近松秋江 「箱根の山々」
...それに銀鈴のやうに澄んだ声も聞えた...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...匂うような頬、滴るような唇、精練され切った、銀鈴のような声、この女の全身は、卯の毛で突いたほどの瑕(きず)も無い、千乗の璧(たま)の如く清らかに、美しかったのです...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...やがて祈りは聖歌に変って「サンクトス・ドミヌス・デウス・サバオト――」凛々と銀鈴の如く響き渡りました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...銀鈴を振るやうに大気のきざはしを通つて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...さながら花が互ひに銀鈴を振るやうな細い細い声でささやきはじめたやうに思はれると...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...花草の原のいづくに金の家銀の家すや月夜蟋蟀月夜の蟋蟀の声を金鈴銀鈴と聞く心持からその栖家が「金の家銀の家」となるので...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...銀鈴のやうに快(こゝろよ)い...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...今は亡き俳優手配師の備忘録よりウィルビイ・ハーコートがとうとうと語る銀鈴(ぎんれい)のような声は...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...銀鈴のように笑われた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...恰も大理石の伝堂に反響(こだま)する銀鈴の如く静に...
牧野信一 「青白き公園」
...スリー……何々何々! と恰も銀鈴のやうに澄み渡つた号令をかけ...
牧野信一 「舞踏学校見物」
...「小川の声は銀鈴のようにささやく...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...銀鈴竹裏鏘鏘響...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...銀鈴の鳴りつづけるような空白が彼を充たしていた...
山川方夫 「その一年」
...銀鈴与玉珥...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...りんりんと金鈴銀鈴をひびかせて...
吉川英治 「三国志」
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