...ブリキの銀笛があったのは蓋(けだ)し...
芥川龍之介 「水の三日」
...香水の表情の音色を譬へてみると、私語(ささやき)、口笛、草笛、銀笛、朝鮮鐘(がね)の夕暮余音(よいん)、バイオリン、クラリネツト、バス、テノル、蝶の羽ばたき、木の葉のかすれ、雛のふくみごゑ等がある...
大手拓次 「「香水の表情」に就いて」
...歌に合せて銀笛をお吹きになるのはお向ひの一番上のお子さまらしい...
鈴木三重吉 「桑の実」
...懷から一本の銀笛が出た...
太宰治 「逆行」
...銀笛は軒燈の燈にきらきら反射した...
太宰治 「逆行」
...村の少年が銀笛(ぎんてき)...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...銀笛(フラジオレット)を吹く...
中島敦 「光と風と夢」
...ベル(イソベル)のピアノに合せて銀笛(フラジオレット)を吹く...
中島敦 「光と風と夢」
...たゞ青くつてしづかな航海はほんとうにこころぼそい楽隊ずきのペンギン鳥が氷の島に月のしたに並んでゐたつて陽気な唄も銀笛ひとつ持ちあはしてはゐないのさ...
仲村渠 「月あかり」
...それは何うも昔わたし達が幼い折に弄んだ銀笛の類ひであるらしい響きであつた...
牧野信一 「緑の軍港」
...二三軒先の合宿から折々聞えるところの、前記の「海兵わかれの歌」ばかりを、銀笛の吹奏者は、氷つた月のころから習ひはぢめてゐたが、彼はどちらかと云へば武骨過ぎる指先かと見えて、その一節さへもが容易になだらかには運ばなかつた...
牧野信一 「緑の軍港」
...あはれな銀笛の音も辛うじてわたしの口笛に合ふ程度になつた...
牧野信一 「緑の軍港」
...その拳にはしつかりと一本の銀笛が握られてゐた...
牧野信一 「緑の軍港」
...それは何うも昔わたし達が幼い折に弄んだ銀笛の類ひであるらしい響きであつた...
牧野信一 「緑の軍港」
...その拳にはしつかりと一本の銀笛が握られてゐた...
牧野信一 「緑の軍港」
...それ以来杳として銀笛の音は聞えなかつた...
牧野信一 「緑の軍港」
...いつの間にか銀笛のことなど忘れてゐたがそれは今度は銀笛ではなくてその度毎に曲り角の生垣でゞも摘みとるらしい青葉の笛の音であつたが...
牧野信一 「緑の軍港」
...あの拙い銀笛よりも何れも聴き好かつたが...
牧野信一 「緑の軍港」
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