...寒さに焦げた鉾杉(ほこすぎ)や...
高村光太郎 「山の春」
...片側は鉾杉(ほこすぎ)の小暗(おぐら)い林で...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...鉾杉(ほこすぎ)が四五本ならんでいて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...桐のずんどに高野槙、鉾杉、棚かえでなどが繁りに繁って、昼でも薄暗い山王の森...
久生十蘭 「魔都」
...向いの寺の鉾杉(ほこすぎ)に風が鳴り出して...
室生犀星 「三階の家」
...雪を冠った鉾杉の幹の下でぷつぷつ切れてゆく葉脈の匂いが強く発ち...
横光利一 「旅愁」
...庭の外部に茂った鉾杉の見事な葉が重くたぶさのように垂れ下り...
横光利一 「旅愁」
...冬過ぐとすがれ伏したる萱原にけふ降り積る雪の真白さ大君の御猟(みかり)の場(には)と鎮まれる天城越えゆけば雪は降りつゝ見下せば八十渓に生ふる鉾杉の穂並が列に雪は降りつつ天城嶺の森を深みかうす暗く降りつよむ雪の積めど音せぬ岩が根に積れる雪をかきつかみ食ひてぞ急ぐ降り暗むなかをかけ渡す杣人がかけ橋向つ峰(を)の岨(そば)につづきて雪積める見ゆ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索