...毎朝早く焼たての蒲鉾(かまぼこ)が茶漬の菜に置いて歩かれた...
青木正児 「九年母」
...忍びよった男の鉾(ほこ)は...
芥川龍之介 「偸盗」
...弁慶の長刀(なぎなた)が山鉾(やまぼこ)のように...
泉鏡花 「怨霊借用」
...日ぞ照り白む山鉾の車きしめく廣小路...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...二個の手にぴかぴか光る鉾があった...
田中貢太郎 「地獄の使」
...西宮の市場から天ぷらだの蒲鉾(かまぼこ)だの大和煮(やまとに)の缶詰(かんづめ)だのを買って来てくれることがあったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...蒲鉾一枚酒一本で...
種田山頭火 「行乞記」
...梁(はり)のうえには笠鉾(かさぼこ)...
中勘助 「島守」
...その中から蒲鉾(かまぼこ)形の金の指環を一つつまみ出しました...
野村胡堂 「向日葵の眼」
...片側は鉾杉(ほこすぎ)の小暗(おぐら)い林で...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...だが、誰もそこへ来たのではなく、ただ遠方からガタガタと轍の音が聞こえているばかりなのに気がつくと、彼は自分の襟元の所で或る動物を一匹つかまえて街灯のそばへ近よるなり、そいつを自分の爪で死刑に処したが、それからは又、鉾を手ばなして、騎士道の掟どおり、再び居睡りに落ちた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...のだ平(へい)の蒲鉾(かまぼこ)を嗜(たし)んで...
森鴎外 「渋江抽斎」
...○ツトクヅシ卷蒲鉾のことを...
柳田國男 「食料名彙」
...蒲鉾といふ名も蒲の穗の形によそへたのであらうから...
柳田國男 「食料名彙」
...七十郎は鉾(ほこ)をおさめるかもしれない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...伊兵衛は雪に煙る鬼鉾山塊を見やった...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...鬼鉾山から四人の死体が運ばれて来た...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...白丁狩衣(はくちょうかりぎぬ)の男たちが鉾(ほこ)や榊をふって...
吉川英治 「神州天馬侠」
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