...大きい長方形の手水鉢(ちょうずばち)...
芥川龍之介 「浅草公園」
...敦子(あつこ)さまは後(のち)にはすっかり棄鉢気味(やけきみ)になって...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...手水鉢(てうづばち)のそばの南天の木に...
鈴木三重吉 「桑の実」
...長火鉢へだてて、老母は瀬戸の置き物のように綺麗に、ちんまり坐って、伏目がち、やがて物語ることには、――あれは、わたくしの一人息子で、あんな化け物みたいな男ですが、でも、わたくしは信じている...
太宰治 「火の鳥」
...それがために花鉢(はなばち)は皆残して行く事にした...
寺田寅彦 「病室の花」
...鉢に盛った鶏卵が少し気になるが...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...長火鉢の前にも平気で坐る...
豊島与志雄 「聖女人像」
...おとうさんのだいじな鉢(はち)をわってしまったとかならば...
新美南吉 「屁」
...捨鉢になつた宗壽軒父子が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...門番の彌市さんと庭で鉢合せをしたさうだが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一番火鉢に近かったわけで――」「いや...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...……よく気がそろうな」頭の鉢のひらいた十歳ばかりのひねこびた子供で...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...彼等は帰るなり火鉢に手をかざしていると...
宮本百合子 「高台寺」
...玉葱の細かに切りたるもの二個分および塩少々加え四時間湯煮て皮を細かに切りまたその湯煮汁に塩胡椒を入れて味を付け裏漉しにし前の皮を混合せゼリー型または丼鉢へ入れて冷しおけばちょうど鮫のニコゴリの如きものとなる...
村井弦斎 「食道楽」
...博士と火鉢を隔てゝ向き合つた...
森鴎外 「半日」
...薬味汁の小鉢を四つ配り...
山本周五郎 「季節のない街」
...梅鉢の家紋を打った幕が張ってあり...
山本周五郎 「竹柏記」
...托鉢のためでござる...
吉川英治 「親鸞」
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