...手を火鉢に暖ためながらこう思った...
有島武郎 「星座」
...ゆツくり起きたのだ――綺麗に掃除の出來た火鉢を中にさし向ひ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...朝飯を済してから十八町のお鉢廻り=噴火口壁廻り=を試みた...
高浜虚子 「富士登山」
...鉢巻(はちまき)の結び目のところあたりへ片手をやった...
太宰治 「メリイクリスマス」
...ぐずぐずすると敲き殺すぞ」広巳は傍の唐金(からかね)の火鉢に眼をつけた...
田中貢太郎 「春心」
...すぐ火鉢(ひばち)にくべられた...
壺井栄 「二十四の瞳」
...火鉢(ひばち)の炭をついで去れば...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...それらの鉢は水盤と言われていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...硝子鉢を口へあてて中の水をぐうと飲んでしまった...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...良寛さんの鉢の中へ入れてくれた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...柱へ鉢合せしてグルリと一と廻りしてバアなんざ結構な図じゃないぜ」「小言は後にして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...捨鉢になつてお登世をさらつて行つた」言葉せはしく説明する平次...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は長いこと水を貰わない植木鉢のように...
林芙美子 「新版 放浪記」
...梅鉢(うめばち)の茶の三つ紋の羽織をせっかちに羽織りながら...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...棕櫚竹(しゅろちく)の鉢植えの陰になっているテーブルのほうへ行った...
松本泰 「宝石の序曲」
...火鉢の中から出てきた燐寸(マッチ)の燃滓(もえかす)と紙を焼いた灰だ...
山下利三郎 「誘拐者」
...鉢のひらいた頭を横に振った...
山本周五郎 「花も刀も」
...細い指だけは火鉢の上へかざされた...
與謝野晶子 「帰つてから」
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