...かくて、全員総上陸の点検の上、物資は物資でこれを大別して、船に残すべきものと、陸上に持って上せるべきものとし、とりあえず衣食住を保証すべき物資と、その用具の取揃えにかかりながら、七兵衛が言いました、「まず第一が水ですね、水の手がなければ人が住めない、井戸を掘るとか、水口を取るとか、鶴嘴(つるはし)と、鍬(くわ)と、鎌と、鉈(なた)、鋸(のこぎり)――そういったような得物を、ここへお出しなせえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...三尺帯に落(おと)した鉈(なた)の刃(は)がぴかりと光った...
夏目漱石 「草枕」
...鉈(なた)を持つて來てくれ」「へエ――」朝の光の中――縁側でサツと割ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鉈(なた)を持って来てくれ」「ヘエ――」朝の光の中縁側でサッと割ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鉈(なた)や鉞(まさかり)で殺していいものか悪いものか――」「待ちなよ八...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...他の家の物置から鉈を捜し出すなんてことは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――二三日前鉈(なた)を物置へしまったのも兼松ですが」「そいつを誰が見ていたんだ」「小僧たちは皆んな知っていますよ」「それから」「娘の手箱の中には...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鉈(なた)を借りて來てくれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鉈のひと打ちでその子を殺した...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...鉈豆煙管を取り出してきざみをつめながら...
火野葦平 「糞尿譚」
...彼等は、大鉈をふるつて、格闘をする者のやうな動作で忽ち大木の枝を払ひ落した...
牧野信一 「山を越えて」
...どうするか見ろ! 野郎! (いきり立つて懐中からドキドキ光る鉈(なた)を掴み出す)轟 あつ!津村 利助君...
三好十郎 「地熱」
...それを掘り出して鉈ではつり...
柳田國男 「食料名彙」
...ちょうど鉈(なた)の背中みたようなものだった...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...六人は黒い布で顔をかくして鎌や鉈(なた)を持って...
夢野久作 「ツクツク法師」
...鉈(なた)で撲(なぐ)りつけた...
吉川英治 「新書太閤記」
...幾つも鉈(なた)をふり下ろして...
吉川英治 「新書太閤記」
...手に鉈(なた)がふれた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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