...彼、兼平を顧み決然として共に馬首をめぐらし、北軍三百を魚鱗に備へ長剣をかざして、東軍を衝き、向ふ所鉄蹄縦横、周馳して囲を潰すこと数次、東軍摧靡して敢て当るものなし...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...征馬鉄蹄(せいばてつてい)に世界を蹂躪(じうりん)し...
石川啄木 「閑天地」
...華麗(かれい)な羅馬の文明を鉄蹄(てってい)に蹂躙(じゅうりん)した北狄(ほくてき)蛮人である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...一千年前ローマ帝国を鉄蹄(てってい)のもとに蹂躙(じゅうりん)したるの戦争はチュートン人種・ラテン人種・ケルト人種・スラブ人種の戦争なり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...その子孫に至ればたちまち北狄(ほくてき)蛮人の鉄蹄(てってい)に蹂躙(じゅうりん)せられたるにあらずや...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...足には鉄蹄をつけ...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...鉄蹄をかつかつ反響させて...
直木三十五 「南国太平記」
...鉄蹄の響きを残して...
直木三十五 「南国太平記」
...と同時に、鉄蹄の響き、人の足音がして――その瞬間、広岡は、往来へ閃き出ていた...
直木三十五 「南国太平記」
...敵の鉄蹄に故郷を委せようとするのはどいつだ?よし...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...大陸の凍岸に崩折れしめあらゆるメエルヘンにまして美くしい生活の華―――とろけゆく鉄蹄に刻む馴鹿の自由の花びらを連鎖する一万キロの鈍重な氷壁に聞かしめ流れは溶け―――崩れ―――なだれ資本の濁流に泡立ち―――南下しまっしぐらに...
槇村浩 「獄内にてドイツの同志を思う歌」
...千里の竜馬槽櫪(さうれき)の間を脱して鉄蹄を飛風に望んで快走す...
山路愛山 「明治文学史」
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