...鉄兜三尺汗血の馬に鞭ちて...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...紙で拵(こしら)えた鉄兜(てつかぶと)だの...
海野十三 「柿色の紙風船」
...更に岡田は故意でもあるかのように鉄兜と巻脚絆をどこかに棄てていた...
田中英光 「さようなら」
...今後は全く鉄兜の小学生や鉄砲を担いだ私立大学の学生や...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...婦長さんが鉄兜や上着を見つけてきてくれた...
永井隆 「長崎の鐘」
...血のついたもんぺ、裂けたシャツ、切られたズボン、はち巻き、頬かむり、鉄兜、それに偽装の青草を挿して...
永井隆 「長崎の鐘」
...鉄兜(てつかぶと)を被った上田の顔と出逢(であ)った...
原民喜 「壊滅の序曲」
...寝台も、椅子も、戸棚も、鉄兜も、靴も服もなにもかも叩き壊され、投げ飛ばされ、掻き廻され、がらがらと音をたてて、床に転がされている私の身体の上に積み重なつてくる...
原民喜 「長崎の鐘」
...鉄兜ばかりが一ところに吹寄せられてゐる処もあつた...
原民喜 「廃墟から」
...鉄兜をかぶった古典的(クラシック)なアメリカ人が...
久生十蘭 「だいこん」
...髭と鉄兜が邪魔をするが...
久生十蘭 「だいこん」
...鉄兜をかぶった将校と海兵隊を乗せたジープが四台...
久生十蘭 「だいこん」
...拳銃を持った鉄兜の将校が自動小銃を据銃(きょじゅう)した海兵隊を二人...
久生十蘭 「だいこん」
...鉄兜に顎緒をかけた一小隊ばかりの兵士が...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...あたふたと鉄兜で頭上を圧へ...
牧野信一 「鬼の門」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...アダリーは小さな黒い鉄兜(てつかぶと)形の婦人帽に灰色の皮膚をクッキリと際立(きわだ)たせた卵色の散歩服...
夢野久作 「冥土行進曲」
...丹波の鉄兜(てつかぶと)へ打ちおろした...
吉川英治 「新書太閤記」
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