...大きい石の独鈷があります...
芥川龍之介 「温泉だより」
...半之丞はこの独鈷の前にちゃんと着物を袖(そで)だたみにし...
芥川龍之介 「温泉だより」
...圍(かこひ)の疎(あら)い「獨鈷(とつこ)の湯(ゆ)...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...獨鈷(とつこ)の湯(ゆ)の恁(かゝ)る状態(じやうたい)をあてにして...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...その他、なお、舎利塔、位牌、如意、持蓮(じれん)、柄香炉(えこうろ)、常花(とこはな)、鈴(れい)、五鈷(ごこ)、三鈷、独鈷(とっこ)、金剛盤(こんごうばん)、輪棒、羯麿(かつま)、馨架(けいか)、雲板(うんばん)、魚板(ぎょばん)、木魚(もくぎょ)など、余は略します...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...飛鈷(ひこ)地に落ちて嶮に生(お)ひし古松の蔭...
高山樗牛 「瀧口入道」
...二本榎高野山(にほんえのきこうやさん)には独鈷(どっこ)の松(まつ)と称せられるものがある...
永井荷風 「日和下駄」
...バンデリヨは一種の鈷(もり)で...
野上豊一郎 「闘牛」
...三人のバンデリエロ(鈷(もり)役)が...
野上豊一郎 「闘牛」
...獨鈷(どつこ)を横喰へに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...壇の上の独鈷(とっこ)をとって押頂(おしいただ)き...
長谷川時雨 「西川小りん」
...独鈷繋(とっこつな)ぎの博多帯...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...白地へ薄むらさき杏葉牡丹(ぎょうようぼたん)を織りなした一本独鈷(どっこ)の帯しめた...
正岡容 「小説 圓朝」
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正岡子規 「俳人蕪村」
...九七五調の句独鈷(どっこ)鎌首水かけ論の蛙(かわず)かな売卜先生木の下闇の訪はれ顔花散り月落ちて文こゝにあら有難や立ち去る事一里眉毛に秋の峰寒し門前の老婆子薪(たきぎ)貪(むさぼ)る野分かな夜(よる)桃林(とうりん)を出でゝ暁(あかつき)嵯峨の桜人五八五調...
正岡子規 「俳人蕪村」
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正岡子規 「俳人蕪村」
...二黒犬を随えた猟人から唐で擲(な)げた三鈷(こ)の行き先を教えられたとあり...
南方熊楠 「十二支考」
...聖人は源氏を護(まも)る法のこめられてある独鈷(どっこ)を献上した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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