...公園の中には鈴懸(すずかけ)の若葉にかすかな風が渡っています...
芥川龍之介 「白」
...並木の柳や鈴懸(すずかけ)などが...
芥川龍之介 「毛利先生」
...鈴懸(すずかけ)の並木を照らしている街燈の光を受けるが早いか...
芥川龍之介 「路上」
...こちらでは鈴懸(すずかけ)と呼(よ)ぶことに致(いた)しました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...良人(おっと)はしきりに馬(うま)の鼻面(はなづら)を撫(な)でてやりながら『汝(おまえ)もとうとう出世(しゅっせ)して鈴懸(すずかけ)になったか...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...そこに植わっている鈴懸けの樹の小枝が風のまにまにユラユラと動いているのさえ認められた...
海野十三 「深夜の市長」
...それに大東京の建物も街路も電車の軌道(きどう)も黄色くなった鈴懸(すずか)けの樹も睡っているのに...
海野十三 「○○獣」
...塀に沿うて街路樹の鈴懸の若葉があつた...
田中貢太郎 「あかんぼの首」
...その境界に植えた鈴懸(すずかけ)の葉に電燈の燈(ひ)が映(は)えていた...
田中貢太郎 「女の怪異」
...街路に面して二三本の半焼けになった鈴懸の樹のある所があって...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...丸(まる)の内(うち)の街路の鈴懸(すずかけ)の樹のこの惨状を実見したあとで帝劇へ行って二階の休憩室の窓からお堀(ほり)の向こう側の石崖(いしがけ)の上に並んだ黒松をながめてびっくりした...
寺田寅彦 「柿の種」
...鈴懸(すずかけ)...
中里介山 「大菩薩峠」
...すぐ真下に見える鈴懸(すずかけ)の並木がはっと色づいていた...
原民喜 「秋日記」
...街の鈴懸は夏らしく輝き...
原民喜 「鎮魂歌」
...僕は焼けのこった東京の街の爽(さわ)やかな鈴懸(すずかけ)の朝の鋪道(ほどう)を歩いた...
原民喜 「鎮魂歌」
...上なるは能の役者の廓町落葉そこより我が庭に吹くこれは富士見町の崖下の家の実景で、秋の終りともなれば崖上の木の葉、中でも金春舞台を囲む桐、鈴懸、銀杏、欅皆新詩社をめがけて散つたのであらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...大きなる桐鈴懸を初めとし木の葉溜りぬ海の幸ほど麹町の家は崖下の低い所にあつたので...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...法律事務所のような親しみのない焦茶色のペンキ塗りの三階建ての紅梅派本部の前の鈴懸の木が一本...
正岡容 「寄席」
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