...更るがわる鈎を挙げて...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...然るに、予が今の失敗は何事ぞ、鈎折れしか、※切れしか、結び目解けしか、或は懸りの浅かりしにや、原因の何れにあるを問わず、一旦懸りしものを逸らせしは、返す返すも遺憾なり...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...罪無くして弥次馬の錆鈎(さびはり)に懸り...
石井研堂 「東京市騒擾中の釣」
...その重さ千鈎(きん)をひくがごとく...
井上円了 「おばけの正体」
...外の鈎にはちっとも寄って来なかったと云うんですから...
谷崎潤一郎 「紀伊国狐憑漆掻語」
...anchor はラチンの anchara でまたギリシアのアンキユラで「曲がった鈎(かぎ)」であり...
寺田寅彦 「言葉の不思議」
...打鈎(うちかぎ)...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...(第四十圖(だいしじゆうず))第四十圖 日本發見石器及び骨角器(1)(2)石棒(3)石冠(4)錘り石(5)獨鈷石(6)石皿(7)雨だれ石(8)骨針(9)(10)骨鈷(11)(12)(13)骨鏃(14)(15)(16)骨製鈎針(17)骨製浮孔口(18)骨製弓筈今(いま)まで申(まを)しました石器(せつき)は...
濱田青陵 「博物館」
...じっくり鈎をおろしてごらんなせえ」顎十郎は...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...廊下は左手の方へ鈎形に折れ曲って...
久生十蘭 「魔都」
...さうさとつたので安心して公魚を鈎から外して又仕掛を入れた...
正木不如丘 「釣十二ヶ月」
...秀郷を神と崇めて勢多に社あり(『近江輿地誌略』に、勢多橋南に秀郷社竜王社と並びあり、竜王社は世俗乙姫の霊を祭るという、傍なる竜光山雲住寺縁起に、秀郷水府に至りて竜女と夫婦の約あり、後ここに祭ると)、されば秀郷の子孫、勢多橋を過ぐるには、下馬して笠を脱ぎ、鈎匙(さじ)、小刀、鞭(むち)、扇等、何にても水中へ投げ入れ、礼拝して通るに必ず雨ふるなり云々、また曰く、下野国佐野の家にも秀郷より伝えし鎧あり、札に平石権現と彫り付け牡蠣(かき)の殻も付きたり、かの家にては「おひらいし」の鎧とて答拝せらるとなり、またかの鎧竜宮より持ちて上りし男、竜二郎、竜八とて二人あり、これも佐野家に仕えけるが、竜二郎は断絶す、竜八は今において佐野の秋山という処にこれあり、彼らが子孫は必ず身に鱗ありとなり、避来矢(ひらいし)の鎧と書き、平石にてはなしと、以上『氏郷記』の文だ...
南方熊楠 「十二支考」
...活きた蛇が穴中に曲りその腹の麟板が多処に鈎り着き居るを引き出すは難事と見え...
南方熊楠 「十二支考」
...歴々銀鈎指下生(れきれきたるぎんこうかせいをさす)...
森鴎外 「魚玄機」
...先生はつけ板の端に並べた三本の鈎...
山本周五郎 「季節のない街」
...餌をとられた鈎(はり)が空(むな)しくあがって来たにすぎなかった...
山本周五郎 「麦藁帽子」
...鈎槍(かぎやり)なども...
吉川英治 「新書太閤記」
...鈎(はり)から魚をはずしながら...
吉川英治 「源頼朝」
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