...往々その公正なる内省の力を鈍くして...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...軒燈の光り鈍く薄暗い停車場に一人残った予は...
伊藤左千夫 「浜菊」
...だが相手は餘りに感じが鈍く...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...灰色の鈍く光る小さい珠の敷きつめられたゆるい傾斜の坂のやうなものである...
太宰治 「お伽草紙」
...奇妙に躊躇して逆流するかのやうに流れが鈍くなるものである...
太宰治 「津軽」
...すべては、自身の弱さから、――私は、そう重く、鈍く、自己肯定を与えているのであるが、――すべては弱さと、我執(がしゅう)から、私は自身の家をみずから破った...
太宰治 「春の盗賊」
...動作も鈍くなつてゐるから...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...夕日がだん/\鈍くなつて行く中で...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...更に感情の感度も鈍くする...
外村繁 「日を愛しむ」
...トタン廂を踏みしめる足音は重く、鈍く、やがて闇の中に消えて行ったことだろう...
外村繁 「日を愛しむ」
...目もくらみ耳も鈍くなつてゐて...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...俺の神経も、何と鈍く、頑強になったものだ!昨日、ラウペパ王を訪問す...
中島敦 「光と風と夢」
...たゞ矢鱈に冷たく鈍く光つてゐた...
中原中也 「蜻蛉」
...雲塊が背に鈍く茜をうつし...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...それが病気の加減で頭がだんだん鈍くなるのか何だか...
夏目漱石 「こころ」
...あんな方は鈍くってもいいんだ...
夏目漱石 「野分」
...御米は鈍く光る箪笥(たんす)の環(かん)を認めた...
夏目漱石 「門」
...何を問うても返事が鈍く知らぬ覚えないと答える者が多い...
柳田国男 「山の人生」
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