...みすぼらしい青鈍(あをにび)の水干に...
芥川龍之介 「芋粥」
...鈍い痛みと共に手が腫れる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...悪を悪と感ずる世の人の心が次第に鈍り...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...又あの鈍い圧迫の下敷にして彼の気力を根こそぎにしてしまふだらう...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...』鈍根でない人は必ずかう言つて慨(なげ)くに相違ない...
田山録弥 「自からを信ぜよ」
...その笑い声は妙(みょう)に鈍(にぶ)く...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...玉のほうは三毛とは反対に神経が遅鈍で...
寺田寅彦 「子猫」
...鈍(にぶ)い抵抗がそこに感ぜられた...
夏目漱石 「明暗」
...無學鈍根(どんこん)の男ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一晩じゅうに鈍く重くなっている...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...△久しく鈍つてゐた筆を馳つて新春号には諸君の意に添ふべき程のものを出さなければならないと切に思つてゐます...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...そらいちめんに青白いうろこ雲が浮かび月はその一切れに入って鈍い虹を掲げる...
宮澤賢治 「うろこ雲」
...一見遅鈍のような表情に変る...
宮本百合子 「映画の恋愛」
...鈍い生活が顔に消されない痕跡(こんせき)を印(しる)してゐる...
森鴎外 「金貨」
...欲望のためにはこれを鈍らす...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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山之口貘 「山之口貘詩集」
...見るからに鈍重で不恰好だった...
山本周五郎 「青べか物語」
...「鈍物(どんぶつ)の性(さが)にござりますが...
吉川英治 「親鸞」
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