...いかに愚鈍な人間のすることでも何かしら一つの目的はあるのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...鈍(おぞ)くも釣(つ)られし口惜(くちお)しさよ...
巌谷小波 「こがね丸」
...もし余の言(ことば)に依(より)て気力を回復せざるものある時は余は心竊(こころひそ)かにその人の信仰薄きを歎じ理解の鈍(にぶ)きを責(せめ)たり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...『時』といふことを感ぜざるものよ、盲目なるものよ、鈍感なるものよ...
田山録弥 「墓の上に墓」
...雲間漏る夕日の鈍い光を浮べて唯とろりとして居る...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...隣家の肉屋の肉切包丁の鈍い音...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...時期によって多少鋭鈍の差がある...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...最も原始的なそして最も行動遅鈍なものに帰着する...
豊島与志雄 「夢の図」
...その苦痛は無論鈍痛(どんつう)ではありましたが...
夏目漱石 「私の個人主義」
...鈍い光を街路の砂に照らしてゐる...
萩原朔太郎 「宿命」
...私は余程(よつぽど)の鈍に成りましたと下を向いて身を恥れば...
樋口一葉 「十三夜」
...作者は評者の「感覺の鈍さ」を輕蔑するより外に爲方が無い...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...栄蔵の神経は次第に鈍く...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...それほど我々の認識は大ざっぱ(c)で曖昧で愚鈍(b)なのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...動作はひどく緩慢で鈍く...
山本周五郎 「青べか物語」
...ものごとの判断も鈍く...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...鈍重(どんじゅう)な声が走った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...頭も鈍重(どんじゅう)になっているところへ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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