...上衣の釦が二つ迄取れて居て...
石川啄木 「菊池君」
...「うむ」老栓は応えて上衣(うわぎ)の釦(ぼたん)を嵌(は)めながら手を伸ばし「お前...
魯迅 井上紅梅訳 「薬」
...それにはたくさんの釦(ボタン)がついている...
海野十三 「火星兵団」
...釦(ぼたん)か鋲(びょう)の頭かと思ったその小さな丸いものは...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...そして玄関脇の押し釦(ボタン)を少年の指先が押すと...
海野十三 「軍用鼠」
...博士コハクは受話機の前に出て釦をおした...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...下の釦をぽすんと押すしかない...
海野十三 「諜報中継局」
...これは園長の洋服についていた釦に違いない...
海野十三 「爬虫館事件」
...金釦(きんボタン)のついた半ズボンの服――それはこの東京ビルの給仕(きゅうじ)としての制服だった――を素早(すばや)く着こんだ...
海野十三 「○○獣」
...紐釦を押せば、たちまち階下から小間使なり、女中なりが駈け上って来るのは必定であった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...上から二つ目の釦(ぼたん)の横に残った白粉の残りを...
谷譲次 「踊る地平線」
...七宝(しっぽう)の夫婦釦(めおとボタン)は滑(なめらか)な淡紅色(ときいろ)を緑の上に浮かして...
夏目漱石 「虞美人草」
...伊代は九太のカフス釦をいじくりながらそんなことを云った...
林芙美子 「帯広まで」
...相手はおずおずと釦(ボタン)を外(はず)しだした...
原民喜 「壊滅の序曲」
...見ると筵の紙の上には小さく引裂かれた蜜柑の皮が釦か何かのやうに綺麗に並べてあるのだつた...
原民喜 「火の子供」
...引きちぎるようにチョッキの釦(ボタン)をはずして胸を押しひろげるとワイシャツの胸には...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...大急ぎでシャツの手首のところの釦をはずして...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...室内の浮気な釦穴(ばたんあな)が...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??