...釣橋のたもとに一軒家があった...
池谷信三郎 「忠僕」
...さてその夜ここの伽藍の釣合のよく取れた本陣が...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「石工」
...風邪を治すよりも鮒を釣る方がずつと上手の医者があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...次に氷嚢を釣り下げる器械を枕許に置いて共に惜しげもなく氷を入れた二個の氷嚢をぶら下げて額に當てた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...哀愁をたたえた底知れぬ深さの碧眼(あおめ)が不釣合なほど大きく見えて...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...釣合のとれた家から正式に嫁を迎へてやつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...そんなに不釣合いのものじゃないと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...どれ」と無作法(ぶさほう)にも吾輩の襟髪(えりがみ)を攫(つか)んで宙へ釣るす...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...地獄を裏返しに釣るしたごとくちょっと吾輩の手際(てぎわ)では上(のぼ)る事も...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...吾輩の鼻づらを掠(かす)めて釣り段の縁(ふち)に足を縮めて立つ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...釣りたてのぴちぴちした小魚を塩焼きにして食べたい...
林芙美子 「新版 放浪記」
...夫のほうは眼玉を釣りあげてギョロギョロしていたが...
久生十蘭 「黒い手帳」
...あるいは蒲団に紐(ひも)をつけて上へ釣り上げるとかいふやうなことをする...
正岡子規 「病牀六尺」
...その後自分も穴釣りをする気になつて試みて尽(ことごと)く失敗に終つたのであつたのかも知れない...
正木不如丘 「釣十二ヶ月」
...鮒(ふな)やせいごを釣る人達がいた...
山本周五郎 「青べか日記」
...「今日は僕も釣りに来たよ」「ようござった...
山本周五郎 「麦藁帽子」
...水夫(デッキ)連中は沖へ出次第に小僧を餌にして鱶(ふか)を釣ると云っているそうだし...
夢野久作 「難船小僧」
...葉も枝もどうだんの木と少しも違はないやうな木で釣鐘躑躅といふのがあつた...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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