...」六十一「そこでお前(め)さん、何だって、世帯をお仕舞(しめ)えなさるんだか、金銭ずくなら、こちとらが無尽をしたって、此家(ここ)の御夫婦に夜遁(よに)げなんぞさせるんじゃねえ、と一番(いっち)しみったれた服装(なり)をして、銭の無さそうな豆腐屋が言わあ...
泉鏡花 「婦系図」
...それが金銭ずくでは所有出来ない国宝中の国宝だったのです...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...そのように金銭ずくの穢(けが)れを少しも持たないそういう奉仕に...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...もう金銭ずくじゃないんです...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...にもかかわらず、べつに愛国の真情からでなく、ただ金銭ずくで、雇われて定業的スパイに従事するほどの性格だから、先天的嘘言(きょげん)家だったに相違ない...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
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