...喜寿を迎えると、金輪際ともう女房にイヤミを言わないことに決めた...
...金輪際(こんりんざい)忘れてしまおうと堅く心に契っていたその定子が……それはその場合葉子を全く惨(みじ)めにしてしまった...
有島武郎 「或る女」
...帆の自由である限りは金輪際(こんりんざい)船を顛覆(てんぷく)させないだけの自信を持った人たちも...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...金輪際(こんりんざい)拝し得られぬ苦しみは忍びようがなかった...
有島武郎 「クララの出家」
...わしらは叫ぼう失業反対だ!暗い!くたばりかけの村は暗い!だがわしらは貧乏だから賢かったぞわしらは合点したわしらは行こう此の暗さから抜け出でて一つのあかるい出口へ!わしらは一人じゃねえ金輪際ガッチリと一緒だぞ!わしら百姓は一つの赤旗の下...
榎南謙一 「農村から」
...旦那方がいくら足掻(あが)いたって金輪際知れっこありゃしねえ」と嗤(わら)った...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...またお母さんに聞いたって金輪際それを明す訳はないと思っているから...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...一旦仰せ出された上は金輪際変替えは遊ばされぬ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...男に金輪際解りっこはない」平次は少し茶化しております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...金輪際開きそうもありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...金輪際見ない」「嬉しい...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...マニーロフは我等の主人公の手を金輪際はなすまいとして...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そんじよそこいらの部落(むら)では金輪際...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...もう金輪際、平家とは会うことはせぬ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...金輪際やめたつもりでゐたのだが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...でもあの娘は俺みたいなドジなブマなまぬけな野郎に金輪際惚れてくれるわけがねえ...
正岡容 「圓太郎馬車」
...なんの、金輪際、それに嘘いつわりがあるものか」ひそひそ声の雄弁に、市十郎は多くを答えるいとまなかった...
吉川英治 「大岡越前」
...其奴(そいつ)を渡すことは金輪際ならぬわい」「おお何とでも沢山吠えやい...
吉川英治 「剣難女難」
...もう金輪際(こんりんざい)...
吉川英治 「私本太平記」
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