...黒繻珍(くろしゅちん)に金茶で菖蒲(あやめ)を織出した丸帯...
泉鏡花 「婦系図」
...それは胡麻白の頭と金茶の胸毛と真黒な翼とを持つた小鳥で...
薄田泣菫 「独楽園」
...金茶の胸当に紋付羽織の着付で...
薄田泣菫 「独楽園」
...あの金茶色の胸毛に包まれた小さな魂のいたいたしいまでの善良さを少しでも傷けるやうなことがあつては...
薄田泣菫 「独楽園」
...立たっしェイ」金茶金十郎が後ろをさし招くと...
中里介山 「大菩薩峠」
...金茶の一行に一つの緊急動議が持ち出されました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その面触れを見渡すと――ははあ、なるほど、枇杷島橋(びわじまばし)以来の面ぶれ、ファッショイ連、安直、金茶、なめ六、三ぴん、よた者――草津の姥(うば)ヶ餅(もち)までのしていたはずなのが引返して、ここは胆吹山麓、春照高番の里に許すまじき顔色(がんしょく)で控えている...
中里介山 「大菩薩峠」
...よたとんも、金茶も、お角さんのこの騒ぎを耳にしないではないが、そこは通人のことで、よたとんの如きは、かえって苦い面をして、田舎大尽のあくどい馬鹿騒ぎ、見たくもないというように、そちらへは振向きもせずに、番所のおやじに向って松の木ぶりと枝ぶりとを賞(ほ)めていると、金茶が、「いったい、この松ぁ、何年経っている?」年数の値ぶみを試みたところが、番所のおやじが無造作(むぞうさ)に、「はい、一千と八年目になりますさかい」芽生えから自分が守り育てでもして来たような返事をするから、よたとんがそれを聞き咎(とが)めて、「一千と八年――千年の松はいいとして、その八年というのは、いったい、何の目のこから来てるんだ」と、松の番所のおやじに向って、とがめ立てをしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その苦衷を知ってか知らずにか、金茶金十郎が、傍らから差出口を試みて、「よたとん先生――いかがでござるな、この松の樹齢、一千と八年説に御異議ござらんかな」「さよう――」「一千〇八年と申すと、今より何年の前でござるかの」と金茶金十郎が、頭のよい質問を一つ切り出したものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...今より千年の昔は――さよう――延喜(えんぎ)天暦(てんりゃく)の頃になり申すかな」「ははあ」と金茶金十郎が感心して...
中里介山 「大菩薩峠」
...丁馬、安直、デモ倉、プロ亀、どぶ川、金茶、大根おろし、かき下ろし、よた頓、それらの輩(やから)は眼中に置かずとしても、河太郎の一派が大阪で手ぐすね引いて待構えている...
中里介山 「大菩薩峠」
...さてまた、従来引きつづいての重要な登場をつとめていた人々で、本篇に現わるべくして現われなかったものの所在を考えてみると、┌─駒井甚三郎├─お松├─七兵衛├─お喜代├─田山白雲海洋の上────┼─柳田平治├─ムク犬├─清澄の茂太郎├─ウスノロ氏├─兵部の娘├─金椎(キンツイ)└─無名丸とその乗組員┌─藤原伊太夫├─お角関西旅中────┼─道庵先生├─お雪ちゃん└─加藤伊都丸(かとういつまる)┌─銀杏加藤(ぎんなんかとう)の奥方清洲城下────┤└─宇治山田の米友┌─青嵐居士胆吹山─────┤└─胆吹王国に集まる人々右の外、点出せられた人物としては、金茶金十郎、のろま清次、新撰組の人々、よたとん、木口勘兵衛、安直、デモ倉、プロ亀、築地異人館の誰々、仙台の仏兵助、ファッショイ連、女軽業の一座、等々...
中里介山 「大菩薩峠」
...金茶や木口の輩(やから)が...
中里介山 「大菩薩峠」
...金茶金十郎とを入れろ...
中里介山 「大菩薩峠」
......
野口雨情 「おさんだいしよさま」
...その上からやはり白と茶と金茶の入り乱れたおかいどりのようなものを羽織ってゆったりと入ってきた...
正岡容 「寄席」
...あんな死人みたいな男はあたし大嫌いなんです……」と云ううちに未亡人は一番大きなコップに並々と金茶色の酒を注(つ)ぐと半分ばかり一息に呑み干した...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...やがてその金茶色の光りが全く消え失せて...
夢野久作 「斜坑」
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