...彼は十何册ほどの金聖歎(きんせいたん)の批評した三国志を持っている...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...あれだッ」火焔の天井を持った水中の金魚のように...
海野十三 「火葬国風景」
...金成君は、それから友人たちにもきいて歩いたけっか、にぎやかな新宿へ出、鋪道(ほどう)のはしに小さな台を立て、そのうえに、台からはみだしそうな、長さ二尺の計算尺を一本よこたえ、それからピンポンのバットぐらいもある大きな虫めがねを一個おき、その横に赤い皮表紙の「エジプト古墳小辞典(こふんしょうじてん)」という洋書を一冊ならべ、四角い看板灯(かんばんとう)には、書きも書いたり、――古代エジプト式手相及び人相鑑定三角軒ドクトル・ヤ・ポクレ雨谷狐馬(あまたにこま)...
海野十三 「金属人間」
...一メートルばかりの金属光沢をもった短いステッキを...
海野十三 「断層顔」
...「俺は本当に金を工面してくるぜ...
豊島与志雄 「神棚」
...「へ、へ、へ、へ、そう見くびったものでもございません、これでも男のハシクレでございますからな」金助は、しゃあしゃあとして顎(あご)を押えたから、お絹もあきれていると、金公いよいよ納まり返って、「御覧(ごろう)じませ、こうしておりますてえと、それ金さん、お召物を差上げましょう、ヤレ金公、お小遣(こづかい)を持って行きなと、諸方からこの通り恵んで下さいますので、金助、いっこう生活(くらし)に不自由というものを感じません」「あきれちまうねえ――そういえばこの羽織なんぞも、そんなに悪くない羽織だが、どこから恵まれたの」といって、お絹がヤケにぐんぐんと金助の着ていたゾロリとした羽織を引張ってみました...
中里介山 「大菩薩峠」
...金縁の眼鏡(めがね)を掛けて...
夏目漱石 「三四郎」
...こんな馬鹿なことで縛られる人間はないよ」「すると?」「泥棒に二千五百兩の金を盜られたといふことにして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...越前屋は美男で金持だが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それでは支那(しな)から日本(につぽん)へ金屬(きんぞく)が傳來(でんらい)したことが...
濱田青陵 「博物館」
...「金太郎さんそつくりね」「眞白い石けん持つてたわ...
林芙美子 「暗い花」
...持参金が目的であることを知っていたので...
久生十蘭 「悪の花束」
...国から来る金だつて...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...……いつ返してくれるんだよ?金助 金が取れたら直ぐ返すよ...
三好十郎 「地熱」
...その相良金吾に違いなければ...
吉川英治 「江戸三国志」
...遙々ここまでやって来たんでございますからね」金吾は穴にでも入りたいように...
吉川英治 「江戸三国志」
...不壊金剛(ふえこんごう)寄手がたの各陣所は...
吉川英治 「私本太平記」
...金鋲(きんぴょう)の駕(かご)...
吉川英治 「神州天馬侠」
便利!手書き漢字入力検索