...凡人たらざる半面と共に凡人たる半面をも指摘するのと毫釐(がうり)の相違に過ぎないかも知れない...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...科学者が天体を観測するに方(あた)って毫釐(ごうり)の違算がしばしば何千万億の錯誤を来(きた)すと同様に...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...「遍照岡崛ノ枯枝落葉毫釐モ之ヲ採ルトキハ厳祟ヲ施ス...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...坐(ざ)するごとに一々指頭をもって座布団(ざぶとん)畳(たたみ)等の表面を撫(な)で試み毫釐(ごうり)の塵埃(じんあい)をも厭(いと)いたりき...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...彼の最もよいと云われるところは我輩から見れば毫釐(ごうり)の差が天地の距りとなっている...
中里介山 「生前身後の事」
...毫釐(ごうり)も差あれば天地はるかに隔たるとは...
中里介山 「大菩薩峠」
...毫釐(ごうり)も差あれば天地遥かに隔たると申しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...毫釐(ごうり)の争に千里の恨を報ぜんとする心からである...
夏目漱石 「幻影の盾」
...愛する人が自分から離れて行こうとする毫釐(ごうり)の変化...
夏目漱石 「明暗」
...徳川の施政上に釐毫(りごう)の権力を持たず...
福沢諭吉 「学問の独立」
...設立のその日より釐毫(りごう)も仮(か)すところなくして...
福沢諭吉 「旧藩情」
...さて毫釐(がうりん)も徴求せずにゐた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...談理まことに毫釐(がうり)の益を文壇に與ふることなからむか...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...土間に七釐(しちりん)が二つ置いてある...
森鴎外 「鶏」
...春は別当と同じ七釐で物を烹(に)る...
森鴎外 「鶏」
...石田は翌日米櫃やら、漬物桶やら、七釐やら、いろいろなものを島村に買い集めさせた...
森鴎外 「鶏」
...七釐の前にしやがんでゐたのが...
森林太郎 「身上話」
...弥子瑕に道(よ)りて釐(り)夫人を見たり...
和辻哲郎 「孔子」
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