...すずしくさびしい野辺のくさは...
大手拓次 「藍色の蟇」
...身はたとい武蔵の野辺(のべ)に朽ちぬとも留めおかまし大和魂の辞世を残し...
高神覚昇 「般若心経講義」
...野辺山風景は気に入つた...
種田山頭火 「旅日記」
...野辺に萩咲く秋になりました...
豊島与志雄 「一つの愛情」
...同じ野辺の草いづれか...
中里介山 「大菩薩峠」
...野辺(のべ)に棚引(たなび)く霞(かすみ)の糸...
夏目漱石 「草枕」
...この生田の小野辺りで何をなさっておられるのか...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...例えば「山ぶきの咲きたる野辺のつぼすみれこの春の雨に盛りなりけり」あるいは「茅花ぬく浅茅が原のつぼすみれ今盛りなり吾が恋ふらくは」などがこれである...
牧野富太郎 「植物記」
...「恋はやさしい野辺の花よ」の「ボッカチオ」や「岩にもたれた物凄い人は」の「ディアボロ」を高唱しつつカーボーイの帽子を冠つて...
正岡容 「大正東京錦絵」
...……そうよ、野辺山なら、この草ん中あドンドン此の方角へ行きやすとな、いろいろ小径が有るがそんなもんに目をくれずとな、真直ぐに七八丁行くと、営林区の林道に突き当るから……林道と言っても草の生えた、そうよ、唐松の林を二間幅ぐれえに一直線に切り倒したとこだあ、それを左へ行くと直きに運送の道路に出るだから、それに附いてドンドン行くと、県道になるからな、それを右へ取って行くとひとりでに野辺山の駅だ...
三好十郎 「おりき」
...その先生のおいでになる野辺山が原の...
三好十郎 「樹氷」
...野辺山なら下りの汽車が来る迄...
三好十郎 「樹氷」
...どうして野辺山の方へ来て暮さねえかな...
三好十郎 「樹氷」
...小諸から小海線で野辺山という所まで行きたいんだがな...
三好十郎 「樹氷」
...帰り掛に上野辺まで一しょに行こうということになった...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...私の詩は「野辺のゆきき」という題であった...
柳田国男 「故郷七十年」
...フデクサ(ツクツク) 大和十津川フデバナ 信濃北佐久キツネノフデ 越後東蒲原フデノホコ 奥州野辺地(のへじ)二つには蝋燭(ろうそく)にたとえたもの...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...十五日には野辺の送りの御わざ始まり...
吉川英治 「新書太閤記」
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