...その又野辺送りの翌日には...
芥川龍之介 「庭」
...身はたとい武蔵の野辺(のべ)に朽ちぬとも留めおかまし大和魂の辞世を残し...
高神覚昇 「般若心経講義」
...北野辺に於いて切腹し...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...ただ科学の野辺に漂浪して名もない一輪の花を摘んではそのつつましい花冠の中に秘められた喜びを味わうために生涯を徒費しても惜しいと思わないような「遊蕩児(ゆうとうじ)」のために...
寺田寅彦 「科学に志す人へ」
...古くから上野辺に住んでいた小村には親の代から馴染(なじみ)の深い...
徳田秋声 「仮装人物」
...その「身はたとえ武蔵の野辺に朽ちぬとも留め置かまし大和魂(やまとだましい)」といい...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...銀座や上野辺(あたり)の広いカフエーに長年働いている女給などに比較したなら...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...「山野辺、楯岡一味の者が、向島に栄耀の日を送っておる、最上家の仇、最上の怨み、あれをその儘(まま)に見過す法はない――と」「マア」「武道のため、斬ってしまえと言うのだ」「私風情が申す迄(まで)もございませんが――それでは余吾之介様、争いに争いを重ね、血で血を洗うことになりましょう」「されば」「どうぞ、左様な事を思い煩(わずら)いませんように、鹿の子がお願いでございます」「心配するな、俺はまだ何(ど)うしようという気もあるのではない、お秋の言葉にも一理はあると思っただけの事だ、が、俺はもう人を斬る気も血を見る気もない」「余吾之介様」二人は手をとりあうでもなく、雛と雛のように、静かな顔を見合せるのでした...
野村胡堂 「十字架観音」
...邦子の野辺(のべ)のおくりが済むと...
林芙美子 「浮雲」
...陸奥の野辺地(のへじ)というところで別れました」と...
久生十蘭 「奥の海」
...それに似たようなのが内地にもあるよ……野辺にいでて...
久生十蘭 「骨仏」
...また野辺に自然に生えているものでもない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...大和の三輪明神始め熊野辺に...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...前へ進む)春子 野辺山へ行くんです! お願いですから!(声もかれ...
三好十郎 「樹氷」
...このまま野辺山へ汽車で行っちまえないかしら...
三好十郎 「樹氷」
...(b)彼をして野辺に伏し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いっぽうにはまた人が亡(な)くなって野辺送(のべおく)りをする後先(あとさき)から...
柳田国男 「母の手毬歌」
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若山牧水 「木枯紀行」
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