例文・使い方一覧でみる「野茨」の意味

...二粒の野茨の実です... 二粒の野茨の実ですの読み方
グスタアフ・ヰイド　Gustav Wied 森林太郎訳「尼」

...野茨（のいばら）の藪（やぶ）があったり... 野茨の藪があったりの読み方
田中貢太郎「宇賀長者物語」

...野茨（のばら）の紅い実まじりに淋（さび）しく残って居る... 野茨の紅い実まじりに淋しく残って居るの読み方
徳冨健次郎「みみずのたはこと」

...畑（はたけ）に出て紅（あか）い実付（みつき）の野茨（のばら）一枝（ひとえだ）を剪（き）って廊下の釣花瓶（つりはないけ）に活（い）け... 畑に出て紅い実付の野茨一枝を剪って廊下の釣花瓶に活けの読み方
徳冨健次郎「みみずのたはこと」

...焦燥（あせ）つて堀（ほり）を飛（と）び越（こ）えようとしては野茨（のばら）の刺（とげ）に肌膚（はだ）を傷（きずつ）けたり... 焦燥つて堀を飛び越えようとしては野茨の刺に肌膚を傷けたりの読み方
長塚節「土」

...稻（いね）はぼつ／＼と簇（むらが）つて居（ゐ）る野茨（のばら）の株（かぶ）を除（のぞ）いて悉（こと／″＼）く擴（ひろ）げられてある... 稻はぼつ／＼と簇つて居る野茨の株を除いて悉く擴げられてあるの読み方
長塚節「土」

...わたしは鶉のやうに羽ばたきながらさうして丈（たけ）の高い野茨の上を飛びまはつたああ　雲よ　船よ　どこに彼女は航海の碇をすてたかふしぎな情熱になやみながらわたしは沈默の墓地をたづねあるいたそれはこの草叢（くさむら）の風に吹かれてゐるしづかに　錆びついた　戀愛鳥の木乃伊（みいら）であつた... わたしは鶉のやうに羽ばたきながらさうして丈の高い野茨の上を飛びまはつたああ　雲よ　船よ　どこに彼女は航海の碇をすてたかふしぎな情熱になやみながらわたしは沈默の墓地をたづねあるいたそれはこの草叢の風に吹かれてゐるしづかに　錆びついた　戀愛鳥の木乃伊であつたの読み方
萩原朔太郎「青猫」

...さうしてその無數の野茨の花のにほひは... さうしてその無數の野茨の花のにほひはの読み方
堀辰雄「巣立ち」

...なんだかあの野茨の中から出られなくなつちやつて... なんだかあの野茨の中から出られなくなつちやつての読み方
堀辰雄「巣立ち」

...花のさいた野茨の茂みの中で... 花のさいた野茨の茂みの中での読み方
堀辰雄「巣立ち」

...○僕が死んだら道端か原の真中に葬つて土饅頭を築いて野茨を植ゑてもらひたい...
正岡子規「墓」

...いま秋だから野茨の花の匂のする筈はないとジョバンニは思ひました...
宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

...いま秋だから野茨（のいばら）の花のにおいのするはずはないとジョバンニは思いました... いま秋だから野茨の花のにおいのするはずはないとジョバンニは思いましたの読み方
宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

...それから野茨（のいばら）の匂もする... それから野茨の匂もするの読み方
宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

...野茨や薄の間にともすれば見失はれ易く続いてゐた... 野茨や薄の間にともすれば見失はれ易く続いてゐたの読み方
三好達治「測量船」

...籬垣は野茨の花を覗かせたりして曲がり... 籬垣は野茨の花を覗かせたりして曲がりの読み方
室生犀星「巷の子」

...野茨を除けば山全体があの黄がかった朱色の花模様で... 野茨を除けば山全体があの黄がかった朱色の花模様での読み方
柳田国男「雪国の春」

...野茨（のいばら）かなにか... 野茨かなにかの読み方
吉川英治「三国志」

「野茨」の読みかた