...俺は野放しの犬のように...
豊島与志雄 「神棚」
...一頭の熊がこの席へ野放しに闖入(ちんにゅう)して来たことは...
中里介山 「大菩薩峠」
...おいらを少しの間でもいいから野放しにしてくんな...
中里介山 「大菩薩峠」
...広い世界へ野放しにしてみたところで...
中里介山 「大菩薩峠」
...此の野放しの娘奴(め)が...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...この美人を野放しにしておく術はあるまい……」美津江は...
林芙美子 「雪の町」
...今日もなほうら若草の牧を恋ひ駒は野心忘れかねつもこんなに好い事が重つてゐる、それだのに今日もなほ、野放しだつた頃、親の家に居て仕度い三昧に暮してゐた頃のことが忘られず、不満に似たやうな心も起きる、困つたことねと先づこんな風な心持ではないかと思はれるが、もと象徴詩の解釈だから、それは如何やうとも御勝手だ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...今までは野放しにして外(よそ)ながら白眼んでいたのだが...
牧逸馬 「土から手が」
...その飼馬を毎日野放しにしたのでありますが...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...あばれでも手荒らでも何処か野放しの罪の無かったのがすっかり擦れて――自分の方からぶつかって擦れ切って仕舞った...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...なるべく野放しに育てろ...
山本周五郎 「桑の木物語」
...野放し同様に育っている女たちは...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...野放しに育って来た人間ですからな...
吉川英治 「源頼朝」
...この野放しな自然児は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...野放しの牛がいるとみえ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...武家の飼馬(かいうま)と野放しの野馬とは顔が違っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...野放しな児童のあいだでは...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...野放しにしておけば...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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