...だから、昨日まで車をひいてた牛だの、そこらで田んぼを耕してた牛なんかを闘牛場へ追いこんで無理に喧嘩を吹っかけるというんではなく、闘牛士に闘牛学校があると同じに、闘牛(トウロス)にもそれ専門の牧場があって、そこでこの特別の牛類を蕃種(はんしゅ)させ、野放しのまま、ひたすらその闘争精神を育成する...
谷譲次 「踊る地平線」
...俺は野放しの犬のように...
豊島与志雄 「神棚」
...野放しにした羊や馬なども...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...野放しにしておいた日には締りがつかねえ」といいながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...一頭の熊がこの席へ野放しに闖入(ちんにゅう)して来たことは...
中里介山 「大菩薩峠」
...力を附けることに重点を置いて野放しにしてあったが...
中谷宇吉郎 「スポーツの科学」
...この美人を野放しにしておく術はあるまい……」美津江は...
林芙美子 「雪の町」
...まったくの野放し状態で...
久生十蘭 「あなたも私も」
...あの辺の自然はおう揚で規模の壮大な野放しの美に充ちているから...
宮本百合子 「田舎風なヒューモレスク」
...野放しな高い笑声...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...「浦粕(うらかす)では娘も女房(にょうぼう)も野放しだ」と...
山本周五郎 「青べか物語」
...今まで野放しに育ったんだ...
山本周五郎 「桑の木物語」
...空地には野放しの牛が...
吉川英治 「親鸞」
...野放しに育って来た人間ですからな...
吉川英治 「源頼朝」
...ここはもう野放しの天地だから始末が悪い――と彼は飼(か)い難(にく)く思うのだった...
吉川英治 「源頼朝」
...この野放しな自然児は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...武家の飼馬(かいうま)と野放しの野馬とは顔が違っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...しかしすべては、野放しの童心と、子供相手の駄菓子屋やオモチャ屋との合作に依るもので、社会人の文化的考慮などは、影も映していなかった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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