...「この野干(やかん)...
田中貢太郎 「馬の顔」
...犬に追はれた家室さんは忽ち野干(やかん)となつて籬(まがき)の上に乘つてゐる...
長谷川時雨 「春宵戲語」
...この野干(やかん)の生んだ子を岐都禰(きつね)といふ名にし...
長谷川時雨 「春宵戲語」
...獅さてはこの者が不和の本元だと合点してやにわに野干を打ち殺したとある...
南方熊楠 「十二支考」
...けだし野干は別獣なり〉と記す...
南方熊楠 「十二支考」
...『今昔物語』に仏経の野干を狐とした例芳賀博士の攷証本に明示されいる...
南方熊楠 「十二支考」
...野干は阿難(あなん)是なりと〉...
南方熊楠 「十二支考」
...コレバルーとは野干年老い痩(や)せ衰えてその群より擯出され自ら餌を捉うる能わず...
南方熊楠 「十二支考」
...ただし野干咆ゆるより虎の居処知れ討ち取らるる例多しとウットが書いた...
南方熊楠 「十二支考」
...かく不埒(ふらち)千万な野干も七日不食十善を念じ兜率天(とそつてん)に生まれたと『未曾有経』に出づ...
南方熊楠 「十二支考」
...ラッツェルの『人類史』にアフリカのチップー人は野干に則って外人の所有物を自分らの共有財産と做(な)し掠め取るとある...
南方熊楠 「十二支考」
...野干大いに懼れて逃げ走る...
南方熊楠 「十二支考」
...これ野干が墓地に多く人屍を食う故屍を掌(つかさど)る神としたのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...第八図は野干(ジャッカル)頭の神アヌビスと鷹頭の死人の守護神が...
南方熊楠 「十二支考」
...福野干瓢(かんぴょう)の産地たる福野潟のごとき...
柳田國男 「地名の研究」
...野干坊元正(やかんぼうげんせい)と麗々(れいれい)と署名がしてあった...
柳田国男 「山の人生」
...大法を保任し真髄を得たものは、それが露柱(ろしゅ)、灯籠(とうろう)、諸仏、野干(やかん)、鬼神、男、女、貴族、賤民、の何であろうとも、礼拝すべき貴さを担っている...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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