...学校からの帰りには、義太夫の女師匠の家へ立寄つて、さいしよは朝顔日記であつたらうか、何が何やら、いまはことごとく忘れてしまつたけれども、野崎村、壺坂、それから紙治など一とほり当時は覚え込んでゐたのである...
太宰治 「津軽」
...一番目の野崎村(のざきむら)の後の幕間に...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お染久松の野崎村のところに...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼女の「野崎村」は艶(つや)にとぼしかったといえるかも知れなかったが...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...野崎村の久松(ひさまつ)の家に梅の木のあるのをたよりにしたのだからと云うことだった...
林芙美子 「田舎がえり」
...義太夫の人も来て、劇中劇野崎村、こいつ中々の難物、団福郎が師匠役で、一々立って演って貰ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「野崎村」もう少し念入りにギャグを練るんだったと後悔する...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...同じ近松半二の作のうち今なお愛好せられているお染(そめ)久松(ひさまつ)の「野崎村」は...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...我々は「野崎村」において情死を決心するお染と久松の苦悩に...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...「野崎村」をもって代表せしめ得べき一列の心中物(しんじゅうもの)...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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