...野坡(やは)問(とう)て云(いふ)...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
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芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...「其角(きかく)、風雪(らんせつ)、去来(きよらい)、丈草(ぢやうさう)、野坡(やば)、杉風(さんぷう)、北枝(ほくし)、凡兆(ぼんてう)、支考(しかう)……」かう言ひながら、時々思ひ出したやうに鉦(かね)を鳴らしたものだ...
薄田泣菫 「茶話」
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高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...まず試みに「炭俵」上巻の初めにある芭蕉野坡(やば)の合奏を調べてみると...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...これに相和する野坡のパートにはほとんど常に低音で弱い感じが支配しているように思われる...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...これを次に来る野坡の二句「藪越(やぶご)しはなす秋のさびしき」「御頭(おかしら)へ菊もらわるるめいわくさ」の柔らかく低いピッチに比べると...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...野坡(やば)がセロとでもいったような気がするのである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...……こういうふうに全編を通じて見て行っても芭蕉と野坡の「音色」の著しいちがいはどこまでも截然(せつぜん)と読者の心耳に響いて明瞭(めいりょう)に聞き分けられるであろう...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...分(ぷん)にならるる娵(よめ)の仕合(しあはせ)利牛はんなりと細工に染る紅うこん 桃鄰鑓持ちばかり戻る夕月 野坡という劈頭に引用されている『炭俵』の一節からは...
中谷宇吉郎 「民族的記憶の名残」
...当時予が好みし中には物いへば唇(くちびる)寒し秋の風 芭蕉葉隠れて見ても朝顔の浮世かな野坡(やば)世の中は三日見ぬ間に桜かな蓼太(りょうた)の如きあり...
正岡子規 「俳句の初歩」
...分(ぶん)にならるる娵(よめ)の仕合(しあわせ)利牛(りぎゅう)はんなりと細工(さいく)に染まる紅(べに)うこん桃隣(とうりん)鑓持ちばかり戻る夕月(ゆうづき)野坡(やば)まことに艶麗な句柄(くがら)である...
柳田国男 「木綿以前の事」
...江戸の左右(さう)むかひの亭主登られて 芭蕉こちにもいれどから臼を貸す野坡(やば)方々に十夜(じふや)のうちの鉦(かね)の音(おと)芭蕉という有名な一続きがあるが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...うは置きのほし菜(な)刻(きざ)むもうはの空野坡(やば)馬に出ぬ日は内(うち)で恋する 芭蕉かせ買ひの七つ下(さが)りをおとづれて利牛(りぎゅう)これなどは明らかに賤(しず)が伏屋(ふせや)の最も凡庸なる者の生活であって...
柳田国男 「木綿以前の事」
...算用(さんよう)にうき世を立つる京住居(ずまい)芭蕉又沙汰(さた)なしに娘よろこぶ野坡(やば)この「うき世を立つる」というのは遊蕩(ゆうとう)生活のことで...
柳田国男 「木綿以前の事」
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