...雨が激しく降る野分が吹いています...
...ボートに乗り、野分にも負けずに海を渡る...
...野分の夜、寝苦しい中窓を開け、風を感じるのが好き...
...予報によれば、今夜は野分が吹くということだ...
...雷鳴と共に野分が襲いかかったが、慌てることなく逃げ切った...
...野分(のわき)よさらば駆けゆけ...
伊東静雄 「詩集夏花」
...もう野分と言うのだろう...
大杉栄 「獄中消息」
...むづかしき禅門出れば葛(くず)の花明治三十七年或時(あるとき)は谷深く折る夏花(げばな)かな明治三十七年発心(ほっしん)の髻(もとどり)を吹く野分(のわき)かな秋風にふえてはへるや法師蝉(ほうしぜみ)明治三十七年八月二十七日 芝田町海水浴場例会...
高浜虚子 「五百句」
...大いなるものが過ぎ行く野分(のわき)かな古(いにしえ)の月あり舞の静(しずか)なし昭和九年九月二十一日 家庭俳句会...
高浜虚子 「五百句」
...野分にたたかれて破れつくした二三枚の芭蕉の葉が...
太宰治 「思ひ出」
...野分(のわき)というものなのかしら...
太宰治 「パンドラの匣」
...九月廿三日曇、秋冷、野分らしく吹く...
種田山頭火 「其中日記」
...・花のこぼるゝ萩をおこしてやる・野分あしたどこかで家を建てる音・からりと晴れて韮の花にもてふてふ・歩けるだけ歩く水音の遠く近く・燃えつくしたるこゝろさびしく曼珠沙華九月廿六日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...野分に吹きなびけられてゐる尾花が...
田山花袋 「道綱の母」
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内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...野分(のわき)のなかに唸(うな)っているのだが...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...……さういつた野分のころの一昔前の村のありさまを...
堀辰雄 「ふるさとびと」
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正岡子規 「俳諧大要」
...こは前日の野分(のわき)に倒れたるを母などが引き起して仮初(かりそめ)の板を置きそれで支へるつもりなり...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
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山川登美子・増田雅子・與謝野晶子 「恋衣」
...すべての声が消えて)(再び「寮歌」)歌(第二番の歌詞)豊かにみのれる石狩の野に雁の音はるばる沈みて行けば羊群声なく牧舎にかえり手箱のいただきたそがれこめぬ雄々しくそびゆるエルムの梢打振る野分に破壊の葉音のさやめく甍に久遠の光おごそかに...
三好十郎 「樹氷」
...荒い野分の風もここでは恋を告げる方便に使われるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...野分(のわけ)の爪(つめ)あとのひどい稲田を途中に見つつ近江路を急いでいた...
吉川英治 「私本太平記」
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