...山中に住む野兎ならば...
太宰治 「女人訓戒」
...ほんとに猟でとつて来た野兎など...
辻村もと子 「早春箋」
...外遊中は人気(ひとけ)がないので野兎(のうさぎ)が安心して園に巣をつくりました...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...脅かされた野兎のように...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...野兎の足を衣嚢(かくし)から取り出し...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...長持の上には何時か武一が飼つたことのある大木兎や、太一郎に打たれたネープの仲間達、それから滝本が、いわれを知らぬ一頭の狐が、野兎、山鳥、家鴨、その他様々な家畜頬と無茶苦茶に雑居してゐる...
牧野信一 「南風譜」
...こんな野兎もある!若い野兎はぺっと唾を吐きみづかきを撫(な)でながら...
槇村浩 「野兎の歌」
...子供たちは野兎のやうに駈けずり廻ります...
槇本楠郎 「文化村を襲つた子供」
...其入口(そのいりくち)にはぴか/\した眞鍮(しんちゆう)の表札(へうさつ)に『山野兎(やまのうさぎ)』と其名(そのな)が彫(ほ)りつけてありました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...第1図 野兎第2図 熟兎第3図 岩兎この一篇を綴(つづ)るに先だち断わり置くは単に兎と書いたのと熟兎(なんきん)と書いた物との区別である...
南方熊楠 「十二支考」
...びっくりした野兎のような表情になった...
「小祝の一家」
...拔足差足 忍び寄つた野兎は 蓆圍ひの隙間から 野菜畑に跳びこんだとたんに係蹄(わな)に引かかる 南無三 とんぼがへりを二つ三つ力まかせに空を蹴る 月を蹴る 月は 山の端に入(は)いるやがて兎は 寢てしまふ 白菜たちが眼を醒す...
三好達治 「兎」
...ある日路傍の山がつから係蹄(けいてい)にかかつた野兎を一羽貰ひうけた...
三好達治 「柘榴の花」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...」野兎(のうさぎ)は※麻(いちび)の茂みの中で...
横光利一 「日輪」
...野兎にも似る迅さで梅の木のあいだを縫(ぬ)い...
吉川英治 「私本太平記」
...野兎(やと)のごとく逃げ走ッていった男の影は見失ったが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...かがみ込んだ野兎(のうさぎ)のように...
吉川英治 「宮本武蔵」
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