...この横槍が度重るに從つて彼は眞面目な心持で又始つたと思つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...苦悶は日毎に重るばかりだ...
伊藤野枝 「惑ひ」
...このまま滞留すれば病気は益々重るばかりで...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...積り重る恨のほどを...
海野十三 「太平洋魔城」
...そんなことが度重るうちに...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...ちやうど日を重ると共に近づいた初夏のぎらぎらした光線に...
武田麟太郎 「現代詩」
...あんなに厳格だつた正文がこんなに度重る息子の不始末に...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...練吉の度重る不始末の間に...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...二岡野信二は、吉乃(よしの)に対して、初めは、快活などこか捨鉢なほど陽気な態度だったが、度重るにつれて、妙に無口に、真面目に、淋しそうになっていった...
豊島与志雄 「操守」
...そして度重るにつれて...
豊島与志雄 「肉体」
...また少しは怖いような気もしていたが度重ると...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...もつとも恒星と遊星とが丁度重ることは滅多にないので...
中谷宇吉郎 「ツーン湖のほとり」
...この鼓が幾つも重ると...
中谷宇吉郎 「雪」
...忽ちのうちに病み重るといふことはなく...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...よくなく益々重るばっかりなので...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...こんなところに居ては気づかいで重るばかりやないか...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...九郎右衛門の足痛は次第に重るばかりである...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...持病の脚気が重るばかりで...
吉川英治 「私本太平記」
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