...苦悶は日毎に重るばかりだ...
伊藤野枝 「惑ひ」
...病は平癒(へいゆ)せざるのみか益々重る一方であった...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...積り重る恨のほどを...
海野十三 「太平洋魔城」
...あんなに厳格だつた正文がこんなに度重る息子の不始末に...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...練吉の度重る不始末の間に...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...そういうことが余り度重るので...
豊島与志雄 「子を奪う」
...二岡野信二は、吉乃(よしの)に対して、初めは、快活などこか捨鉢なほど陽気な態度だったが、度重るにつれて、妙に無口に、真面目に、淋しそうになっていった...
豊島与志雄 「操守」
...また少しは怖いような気もしていたが度重ると...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...もつとも恒星と遊星とが丁度重ることは滅多にないので...
中谷宇吉郎 「ツーン湖のほとり」
...この鼓が幾つも重ると...
中谷宇吉郎 「雪」
...稀にはこの基本結晶が三枚重ることもあり...
中谷宇吉郎 「雪」
...日本人にはその言葉の持つ音楽さへ味はへるのだから喜びは重るわけだ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...はかなごと七つ許りも重なれば離れ難かり朝の小床もつまらない頼りにもならない様なことでもそれが七つも重ると自ら意味も生じ頼もしさも出て来てはかないながらそれらしい形が具つて来る...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...忽ちのうちに病み重るといふことはなく...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...九郎右衛門の足痛は次第に重るばかりである...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...病が段々重るので...
森林太郎 「長谷川辰之助」
...持病の脚気が重るばかりで...
吉川英治 「私本太平記」
...病(やまい)が重るだろうと...
吉川英治 「新書太閤記」
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