...やらやっと重たい腰を引立(ひった)てて出て来たことよ...
泉鏡花 「悪獣篇」
...重たい香(かを)りだつた...
犬養健 「朧夜」
...やつと見つけた寝床の夢も・餅搗く声ばかり聞かされてゐる・いつも尿する草の枯れてゐる・重たいドアあけて誰もゐない十二月廿七日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...彼の重たい沈んだ顔に何か動くものがあるのは...
田畑修一郎 「石ころ路」
...その中には其の持つ思想の重たい為に深く沈んで仕舞ふものもあらうし...
田山録弥 「手品」
...「おばあさん、豚桶、重たい重たいか...
壺井栄 「大根の葉」
...こりゃ重たい、健は克ちゃんの兄やんだけあって石のように重たいわい...
壺井栄 「大根の葉」
...鼠を提(さ)げると重たい開墾(かいこん)鍬(ぐわ)がぶらり下ってもはなれなかった話...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...重たい漢字の美しさから...
中井正一 「美学入門」
...重たい縄(なわ)のような曲線を描いて...
夏目漱石 「永日小品」
...重たい旅行鞄を手にさげながら...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...球江は重たい氣持ちであつた...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...雨氣をふくんだ叩きつけるやうな重たい風が吹きはじめた...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...屋久島は山と娘をかゝへて重たい島素足の娘と子供は足の裏が白い柔い砂地はカンバスのやうだ遠慮がちに娘は笑ふ飛魚の頃の五月屋久島のぐるりは銀色の魚の額ぶち青い海に光る飛魚のオリンポスだ...
林芙美子 「屋久島紀行」
...実際の重量よりも重たい響を立てて...
水上滝太郎 「果樹」
...乳首や臀(しり)にまでどっしりと重たい黄金の棒をぶら下げる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ましてあの娘は重たい島田を振立てて壺を振りまする以上...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...重たい方を下に向けて...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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