...春菜一郷里にゐる弟のところから...
薄田泣菫 「独楽園」
...今しずかに振りかえって彼女の上を考えて見ると、その一生を要約すれば、まず東北地方福島県二本松町の近在、漆原という所の酒造り長沼家に長女として明治十九年に生れ、土地の高女を卒業してから東京目白の日本女子大学校家政科に入学、寮生活をつづけているうちに洋画に興味を持ち始め、女子大卒業後、郷里の父母の同意を辛うじて得て東京に留まり、太平洋絵画研究所に通学して油絵を学び、当時の新興画家であった中村彝、斎藤与里治、津田青楓の諸氏に出入して其の影響をうけ、又一方、其頃平塚雷鳥女史等の提起した女子思想運動にも加わり、雑誌「青鞜(せいとう)」の表紙画などを画いたりした...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...承って万里の風浪をしのぎ来て...
太宰治 「地球図」
...併し謝源は少しも残念がる様子もなく或夜コツソリと一そうの小舟で首里からのがれて行つた...
太宰治 「地図」
...巴里(パリー)の午前二時はほかの町の午後二時だ...
谷譲次 「踊る地平線」
...明方近い巴里(パリー)のキャバレも覗いた...
谷譲次 「踊る地平線」
...私の郷里のやうに...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...この二老人はたぶん自分の郷里の人でだれか同郷の第三者のうわさ話をしながら...
寺田寅彦 「自由画稿」
...(昭和十八年五月一日)附記この千里眼の話を書いたのは...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...三万余騎の大軍をひきいた敵の大将、阿里奇さえ、小石一つで落馬させてしまう...
野村胡堂 「胡堂百話」
...弔辞 石田里子四...
久生十蘭 「だいこん」
...索寞たる巴里のまん中で...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...吉里は一語(ひとこと)も吐(だ)さないで...
広津柳浪 「今戸心中」
...木華里(ムカリ)さようです...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...片里は客を招じ入れました...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...この里に住む八十余の翁に就いて謀(はかりごと)を問う...
南方熊楠 「十二支考」
...前とは全然方角を違えた村里に下り...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...谷道を縫って五、六里も駆け、ひろやかな懐(ふところ)へ出た...
吉川英治 「三国志」
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