...春日のヲド姫と三重の采女――三重の采女の物語を中に插んで前後に春日のヲド姫の物語がある...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...下の枝の葉は采女(うねめ)が捧(ささ)げたおさかずきの中へ落ち浮(う)かんだ...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...采女原などにあって...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...一人は笛の名手で名川采女(ながわうねめ)...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...若い采女は手文庫の中から二十五両包を二つ出してポンと投(ほう)りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...波岡采女邸を襲うと予告したか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...酉(とり)の下刻に西丸目附徒士頭(かちがしら)十五番組水野采女(うねめ)の指図で...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...「すでに国老評定の裁決が出ている、采女どのは逼塞、七十郎は預け者と、正式に裁決が出ているのだ」「呼びつけて詰腹を切らせるつもりだ、と云ったのは里見老ではないか」「出頭すればだ」と十左が云った、「出頭すればその危険があると思った、そうではないか」「かれらが詰腹を切らせるつもりだということは慥(たし)かだ」「出頭しないという方法もある」七十郎は唇で笑った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...采女は立ってゆき...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...采女も四人の家従に抱きとめられていたし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...采女(うねめ)は逼塞(ひっそく)...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...采女と七十郎を受取って...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...父恋し母も慕わしかご寅の駕籠に乗って、藪八と采女は、牛込柳町から上野へ向った...
吉川英治 「大岡越前」
...いや、自らその幸福を、剋(か)ちとるほどな覚悟をもってかからねば、むずかしいぞ」「はいっ……」と、采女は、涙の瞼を拭って、誓っている意志を、眸にきッと証(あかし)だてた...
吉川英治 「大岡越前」
...采女、来い」彼は急ぎ足で、寛永寺の門を出た...
吉川英治 「大岡越前」
...連れの采女をかえりみて...
吉川英治 「大岡越前」
...今が妙齢の采女(うねめ)のように明るくてやわらかい春日山の曲線がながれていて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...彼は、読み下したその書状を、袂(たもと)に、まろめこむが早いか、采女が、急いで曳き出して来た駒にとび乗って、通用門から、まっしぐらに、駈け出した...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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