...柳の垂れたる池の辺に醜悪なる大理石の画舫あり...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...醜悪なる鉄のつり橋を架けた日光町民の愚は...
芥川龍之介 「松江印象記」
...彼にはひどく醜悪なものに見えた...
梅崎春生 「幻化」
...こっそり人目を忍んだ、醜悪な、ドロドロした、いかもの食いの快味...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...――額に貼布する文言に曰わく、私書偽造と、醜悪なる恐喝と、数々の卑劣なる犯行によりて罰せらるる者なり」エセックス未亡人は、当然、感謝に堪えなかった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...殊にも醜悪な魯鈍なものに対しては容赦が無い...
太宰治 「お伽草紙」
...ゴリラの醜悪なあの面貌を恐れるのか...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...連日にわたってこの醜悪なる有閑階級の罪状を摘発すべしという予告したありますのんで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...エゴール・サヴィチは醜悪なほど...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「天才」
...その醜悪な肉体が...
豊島与志雄 「田園の幻」
...やがて醜悪なる悪徳のほかに何ものもないらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...其処では醜悪な現実はすべて...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...醜悪な正方形の顔に...
火野葦平 「花と龍」
...拷問よりも火刑よりもつらい長い長い心配や醜悪な運動をさせられた末に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...粗雑なもの醜悪なものが伴うのは...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...その醜悪な身をもっては...
吉川英治 「江戸三国志」
...この種の醜悪な戯曲を歌舞伎劇は喜んで採用する...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...役者は「岡崎」のごとき醜悪な劇を演ずる際にも...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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