...以て卿等(けいら)の前に予が醜悪なる心事を暴露せんとす...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...彼女同様に醜悪な水壜(ピッチャー)である...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...醜悪な外貌をした紙鳶が突然下りて来たので...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...それ等の醜悪なものから切り離されたものでありたいと願つてゐた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...僕はあらゆる醜悪なものを見せつけられた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...自分の醜悪な過去を私にみせてくれたのは...
田中英光 「野狐」
...いかに容貌醜悪なテルシテスと雖も...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...解剖上の醜悪なものにはいかに慣れている博士さえも身顫(みぶる)いを禁じ得ずに...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...何かしら醜悪なあるものが...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...その醜悪な自分を嘖む気持ちで酒に浸り...
豊島与志雄 「白蛾」
...やがて醜悪なる悪徳のほかに何ものもないらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...其処では醜悪な現実はすべて...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...己(おの)が身体のこの醜悪な現実は死に至るまでつづくのだ...
中島敦 「李陵」
...己(おの)れの醜悪な事が怖(こわ)くなる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...こんな腐つた、醜悪な、絶えず膿の悪臭が漂つてゐる世界など描きたくはない...
北條民雄 「柊の垣のうちから」
...だが出雲の焼物の中でこの「出雲焼」ほど醜悪な貧弱なものはない...
柳宗悦 「雲石紀行」
...官職の栄を争う醜悪な輩と共に...
吉川英治 「私本太平記」
...旧世界が醜悪なる破滅を迎えるとき...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
便利!手書き漢字入力検索