...さうして俺には此大なる醜さを十分に否定し盡して之を發表するだけの人格の力がない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...その弱さから来る自分の醜さをも悲惨さをも意識しないが故に...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...弱さの醜さよ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...自分の醜さを、捨てずに育てて行くより他は、無いと思った...
太宰治 「佐渡」
...その醜さのために男から顧みられず...
豊島与志雄 「孤独者の愛」
...しかしクリストフは彼女の醜さを見ないで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その時の醜さに対して...
直木三十五 「南国太平記」
...今晩にもこの俺の女房になる気はないかえ」しな垂(だ)れかかる四十男の醜さ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こんな不気味な醜さになったとすれば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...縊(くび)れて死んだ者の苦痛と醜さは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...醜さのかぎりを探りだします...
長谷川時雨 「鏡二題」
...醜さを超えて行こうとする人間精神の勝利であり...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...醜さきわまりない女に出逢うと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...醜さをその醜さでちゃんとうつす顔...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一さいを掌握してゐた醜さが見取られた...
室生犀星 「渚」
...なまなましい醜さがやりきれなかった...
山川方夫 「その一年」
...つまりはあんまり自分のいつの間にか成長して来た年齢の醜さが逆に鮮かに浮んで来てその自身の姿に打たれるからだ...
横光利一 「機械」
...そして集中と純一との欠けている惨めな醜さを心に浮かべた...
和辻哲郎 「生きること作ること」
便利!手書き漢字入力検索