...それは自然の美しさよりも寧ろ自然の醜さを目のあたりに見せるばかりだった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...不純な動機から來る混入物の醜さを償ふに足ることを希望するばかりだ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...さうして俺には此大なる醜さを十分に否定し盡して之を發表するだけの人格の力がない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...弱さは真に醜さだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...所謂芸術製造品の俗悪と醜さとが知りたければ公園や大通りを観察して歩けば直にわかることである...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...美醜さまざまの想念が...
太宰治 「女の決闘」
...弱さも醜さも愚かさも真実だ...
種田山頭火 「其中日記」
...ごく賤(いや)しいものの醜さをも包み込み...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...感極ったときのあの醜さであった...
本庄陸男 「石狩川」
...反つて異様な醜さを赤裸にしたやうなものです...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...さすがに笑顔(えがお)になった女の顔は品も何もない醜さを現わしていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お前は実在的本質的な醜さを十分に持っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...まざまざとその醜さを見せつけられる時...
柳宗悦 「工藝の道」
...その醜さを責めるよりも...
柳宗悦 「工藝の道」
...醜さは小さな自力のしるしである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...私は屋敷が軽部に少なからず抵抗しているのを見ると馬鹿馬鹿しくなったがそれより尊敬している男が苦痛のために醜い顔をしているのは心の醜さを表しているのと同様なように思われて不快になって困り出した...
横光利一 「機械」
...彼は急いで彼女の醜さを見ようとした...
横光利一 「火の点いた煙草」
...私は利己主義の悪と醜さとをかくまで力強く鮮明に描いた作を他に知らない...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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