...吾人の内界には騷擾があり醗酵があり憤激がある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...茲に於いて醗酵と苦悶と創造との時が押寄せて來る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...無意識の中に行はれたる久しき準備と醗酵とが...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...パストゥールはそれが醗酵菌(はっこうきん)の作用によることを示し...
石原純 「ルイ・パストゥール」
...それは醗酵させない葡萄液である...
種田山頭火 「其中日記」
...舞台のうえに灼熱的(しゃくねつてき)な演技となって醗酵(はっこう)するのであったが...
徳田秋声 「縮図」
...兼(かね)て醗酵(はっこう)したる液体が一度(ひとた)び外気に接して沸騰するが如く...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...文学的醗酵以外に...
戸坂潤 「思想としての文学」
...或る一つの考えが頭の中で徐々に醗酵して...
中谷宇吉郎 「神仙道と科学」
...三年間かの病床及(および)療養の間に先生の頭の中で醗酵(はっこう)した色々の創意が...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...詩的情操の醗酵せる抑揚を感知するに非ずば...
萩原朔太郎 「青猫」
...房江の假睡の夢も醗酵する...
林芙美子 「暗い花」
...あんなに心が醗酵して来るのに...
林芙美子 「瑪瑙盤」
...そいつを毎晩アルコールで醗酵させてるんだ...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...幻想を醗酵する季節...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...黄熟した果肉の醗酵にアブや蜂が...
吉川英治 「折々の記」
...からだのなかが醗酵(はっこう)したようになる...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...一日一晩オーヴンの中へ入れっぱなしで醗酵させた麦粥にことならず...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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