...無意識の中に行はれたる久しき準備と醗酵とが...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...パストゥールはそれが醗酵菌(はっこうきん)の作用によることを示し...
石原純 「ルイ・パストゥール」
...たとえばパンの職長が醗酵素の種の作り方を秘密にする...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...胃の中でまだ醗酵(はっこう)をやめないのでさかんにおくびが出る...
高村光太郎 「山の秋」
...漸次に其の醗酵力の消滅するを待つのみ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...そこにおのずからの情熱が醗酵されるだろう...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...醗酵菌作用中のどぶろくの上澄みにある...
豊島与志雄 「「自然」」
...一つの甘美にして醗酵せる情緒である...
萩原朔太郎 「青猫」
...それの醋(す)が醗酵(はっこう)するまで...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...ごく当然に醗酵(はっこう)し生長したかもしれない...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...共に葉を採って醗酵さして藍の原料を造る...
牧野富太郎 「植物記」
...そこを醗酵変化分解融通せしめて...
南方熊楠 「十二支考」
...豆類の如きは醗酵性食物にして胃の悪き物は醗酵を促す...
村井弦斎 「食道楽」
...またこの頃までは甘酒の醗酵(はっこう)して酒になる日を...
柳田国男 「木綿以前の事」
...それを蓋(ふた)しておいて醗酵(はっこう)させたものが用いられており...
柳田国男 「木綿以前の事」
...従って彼、杉山茂丸は、その上海や香港に於て、東洋人の霊と肉を搾取しつつ鬱積し、醗酵し、糜爛(びらん)し、毒化しつつ在る強烈な西洋文化のカクテルの中に、所謂白禍(はっか)の害毒の最も惨烈なものを看取したに違いない...
夢野久作 「近世快人伝」
...これでもかこれでもかと蠱惑(こわく)な匂いをむしむしと醗酵(はっこう)させながら...
吉川英治 「剣難女難」
...内心に萌え出たある形象が漸次醗酵し成長して行くことを感ずる...
和辻哲郎 「創作の心理について」
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