...今まで彼に感じていた敬虔な魅力から醒めると...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...例の窓のカーテンは目も醒める様な青色であった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...母は興奮しては、すぐ醒めるたちなので、その時の興奮も、ひとつきくらいつづいて、あとは、けろりとしていましたが、柏木の叔父さんだけは、醒めるどころか、こんどは、いよいよ本気に和子を小説家にしようと決心した、とか真顔でおっしゃって、和子は結局は、小説家になるより他に仕様のない女なのだ、こんなに、へんに頭のいい子は、とても、ふつうのお嫁さんにはなれない、すべてをあきらめて、芸術の道に精進(しょうじん)するより他は無いんだ等と、父の留守の時には、大声で私と母に言って聞かせるのでした...
太宰治 「千代女」
...「綺麗(きれい)な……眼の醒めるような綺麗な奥さんが血みどろになって……そ...
橘外男 「蒲団」
...・酔へば極楽、醒めると地獄...
種田山頭火 「其中日記」
...よつ程眠つたらうと思ふ頃にふと目が醒めると酷くしめツぽく感じた...
長塚節 「利根川の一夜」
...百年間の眠(ねむり)から醒めるだけでも...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...お徳に絡み付かれた時の亢奮(こうふん)が次第に醒めると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...わたしは夢から醒めると...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...目も醒めるやうな縮緬やら絹のやうな長襦袢を二三枚も引き出した...
牧野信一 「早春のひところ」
...目が醒めると私の脚もとから胸先へかけて麗らかな陽が射してゐるかと思ふと...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...――到々あの恋しい女に捨てられてしまつた――私の心の動きはちよつと緩むと直ぐにその悲しみに眼醒める...
牧野信一 「痴想」
...しかしいつもの自分ならそれを変だと感じもしようが妙ちきりんな状態にある僕はそんな事は格別気にも掛けないで矢張りのらりくらりと絶えず落着かず、少し本を読んだかと思ふとすぐ煙草を眩ひする程吹かす、画を描くかと思ふと鉄亜鈴をいぢる、その内に眠る、すぐ醒める、殆んど狂噪の状態であつた...
村山槐多 「殺人行者」
...眼が醒めるとすぐに曲馬団を飛び出して来たんです...
夢野久作 「暗黒公使」
...眼が醒めると、「サア...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...ふと擦れ合う胴の触感から醒める暗黙の危機を感じた...
横光利一 「旅愁」
...眠っていてもぱッと眼が醒めるよ...
横光利一 「旅愁」
...彼は、一夜を熟睡して、醒めるとすぐ、「李儒、李儒」「はっ、これにいます」「遷都の発令はすんだか」「万端終りました」「朝廷においても、公卿百官もみな心得ているだろうな」「引移る準備に狂奔しております...
吉川英治 「三国志」
ランダム例文:
原因を探る つきあわせる パブリック・ドメイン
便利!手書き漢字入力検索